映画猫

グッバイ、ドン・グリーズ!の映画猫のレビュー・感想・評価

3.7
子供の青春を描く映画で一番不快になるのは、登場人物がバカで浅はかにされること。いや、大人に比べたらそりゃ馬鹿で浅はかなんですけど、何も考えていないバカさではなく子供なりに色々考えたり慮ったりした上でその何処かで何かがズレてるから結果お馬鹿な結論になってしまうだけで条件反射的に馬鹿なことをしている訳では無いよね。キャラとして一人くらいは許容できても、脚本家だって子供の頃こんな風に馬鹿だった訳じゃないでしょ?と言いたい。

この映画に限ったことではないが、スタンド・バイ・ミーぽいことをしようとするとスタンド・バイ・ミーと比較されることになるので、悪手だと思う。同じことをしても同じ点数にはならずにマイナス評価で、比較対象以上のことをしてやっとプラマイゼロくらいのイメージ。いっそのことアイスランド編から初めてちょいちょい過去回想を挟んだほうが良かったのでは?
素材として良いものをたくさん集めても、それをちょっとずつ全部入れてごった煮にしたら美味しくなるわけじゃない。料理する以上、味の方向性を決めて使う食材も目的に合わせてかつ下ごしらえは入念にしたほうがちゃんと料理になれる。
評論ぽいことを書いてしまったが、いいなと思うシーンやセリフもあっただけに今後への期待も込めて採点。
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