ゆめの

流浪の月のゆめののレビュー・感想・評価

流浪の月(2022年製作の映画)
4.0
『怒り』の李監督らしさ全開だった。

ある日の夕方、雨の公園でびしょ濡れになっていた10歳の少女・さらさ(広瀬すず)に、19歳の大学生・ふみ(松坂桃李)が声をかける。
伯母に引き取られて暮らすさらさは、
伯母の息子に性的な嫌がらせをうけていた。
家に帰りたがらないさらさに「うちにくる?」というふみは犯罪的な想像を掻き立てるが、2人で過ごす2ヶ月間、さらさは自由に子供らしく過ごした。

やがてふみはさらさを誘拐した罪で逮捕され「ロリコン」と呼ばれ、“被害女児”とその“加害者”という烙印を背負って生きる。

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とことん嫌な奴が出てくる。
ふみの彼氏・りょうくん(横浜流星)も
りかちゃんのお母さん(趣里)も最悪。

家庭環境が劣悪で、帰る場所のない人を縛ってしか愛せない、りょうくんみたいな人。本当に嫌悪感を感じるけれど正直居るんだよなあ、、、😵‍💫
娘のりかちゃんを置いて沖縄旅行に行くお母さん。いつまで経っても帰ってこない。さらさのお母さんと同じ、、、、😭
りょうくんとりかちゃんのお母さんがどうしてもゆるせなかった。

社会からどんなレッテルを貼られようとも
お互いに恋人がいようとも
引かれあい、もたれあってしまう2人。
そこにりかちゃんが加わり、最悪な展開に…😭また引き剥がされてしまう2人も可哀想だけれど、「なぜふたりが惹かれ合うのか」は薄っぺらい理由じゃなくて、
2人が成長してきた過程と、環境によるもので精神的な太くて強い繋がりで繋がっていた気がする。

松坂桃李、広瀬すずの役者魂みたいなものを感じる作品だった。
横浜流星のDV彼氏役も
多部未華子の前科を知らずに付き合っていた彼女役も、
本当にグサッとくるし、最高の演技、、、、
キャスティングが天才的な映画🎞


150分という上映時間に尻込みしつつも
この作品の無駄な派手さのない静かな展開は飽きなかった!

2023年40本目
ゆめの

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