水

流浪の月の水のレビュー・感想・評価

流浪の月(2022年製作の映画)
4.5
劇場公開時から気になってたものの、邦画って外れ引くこと多いしなぁとか思ってたんだが、、、
今作は名作でした😲💓😭✨

12年前、世間を騒がせた少女誘拐事件の“加害者”文と“被害者”更紗が、12年の時を経て再会する―。

雨降る公園で
   ――うち、来る?

しっとりと始まる2人の12年前の出会いが美しい。
過去と現在が交互に映し出される演出で、一気に世界観に惹き込まれた🥺

今の更紗は自己顕示欲強めの恋人と同棲中。大企業に務める彼氏と一見順風満帆に思えるが、更紗の目はどこか虚ろで、自分を押し殺してるかのよう。

対して12年前の更紗は、文の家でのびのびとしてて自由人。

自然とその変わりようの理由が気になり、少しずつ明らかになる真実に胸が傷んだ💦

事件がきっかけでロリコンのレッテルを貼られた文と
被害者の可哀想な少女として有名になった更紗。

居場所のない2人が、お互いに居場所を見出した、ただそれだけの関係なのに
世間の風当たりは冷たい、、、

―亮君、私そんなに可哀想な子じゃないよ―
と言う更紗に対し、向き合わない恋人の亮君。
亮君は一見やばすぎる彼氏に見えるが、“世間”の代表の役割なんだろうなぁ。。
世間は被害者=可哀想、加害者=卑劣にしたがっている。真実なんてどうでもよくて、
“人は見たいようにしか見てくれない”

だけど、
“色んな人が好きなこと言うけど、そうじゃない人の声を聞いてほしいんだ”
このバイト先の店長の言葉が素敵🥺✨

実際この誘拐事件を字面だけで捉えると、私もきっと無意識に好き勝手言う側に立っていると思う。けど、身近な人が当事者になったとき、事実じゃなくて真実に耳を傾けられる人でありたいと思った😌


画がきれいで、タイトルの『流浪』を表しているかのような揺らめく光と陰がとても美しい💫
この手の暗い作品をここまで彩れるのは監督の手腕だなぁと😍

あと、俳優陣がみんな良い‼️
広瀬すず・横浜流星・松坂桃李というキャストだけ聞くと、少女漫画の低級実写映画でもおっぱじめるんですかって感じだけど、素晴らしかった😭😭😭

それぞれに感情を爆発させるシーンがあり、その熱量と映像の美しさは必見😭
震えました🥺
広瀬すずちゃんはこんな大人な演技できるようになったんだ‼️(←何様)
松坂桃李は表情が少ない中で魅せる優しさ・生きる苦しさの表現が素敵だった‼️
横浜流星は心底嫌いになれたくらい素晴らしかった。。次第に人相が変わっていく様に震えた‼️
12年前の更紗役の白鳥玉季ちゃんも良かったなぁ〜幼い表情の中に時折魅せる大人びた表情が良かった‼️

久しぶりにいい作品を観れて満足❣️
今年は邦画を多めに観ようっと。
水