ちい

ミラベルと魔法だらけの家のちいのレビュー・感想・評価

ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)
3.3
【吹替】
ディズニー長編アニメーション60作目を飾るにふさわしい、オリジナル・ミュージカル!

家族の中で自分だけに魔法がないことに疎外感や不安を感じつつも、みんなの前で明るく振る舞うミラベル。マドリガル家の一員であることを誇りに思い、周りの人に優しくできる彼女の姿は、見る人の心を温かくしてくれる。

冒頭でミラベルが歌う「ふしぎなマドリガル家」は、ラテン調の陽気な音楽に合わせて、ミラベルの家族を紹介してくれる曲。物語の世界観に引き込む力は、『美女と野獣』の「朝の風景」を彷彿とさせる。

ラテン調の音楽だけではなく、それぞれの登場人物の心を歌った曲も魅力。特に、力持ちの2人目の姉・ルイーサとして歌う3時のヒロインのゆめっちさんの歌唱力に驚かされた。普段の彼女のイメージが全く邪魔をしない、ルイーサの歌声になっていた。

『ズートピア』のタッグだけに、動物の描写や表情も見逃せない。壁の中に住むネズミは、『レミーのおいしいレストラン』を思わせるほど表情豊かで可愛かった。個人的に、ブルーノの儀式の時に、円の中に入っているカピバラが推せる。笑

「特別なギフトがなくても、あなたはあなたのままでいいんだよ」と優しく語りかけてくれる作品でした。家族で見るもよし、恋人と見るもよし、一人でみるもよし。きっと大切な誰かをハグしたくなる映画です。

※スクリーン入り口に「光が強く点滅するシーンがあるので、光に対する感受性が強い方はご注意ください」という内容の掲示がありました。
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