*作品中に性暴力の描写があります
悔しくて怖くて嗚咽を漏らすほど泣いてしまった。マルグリットに起きたことは映画の中だけのお話ではない。
これを見て思い出したのは、アーサー王物語の教訓「すべての女性が最も望むことは、自分の意志を持つこと」。
作中では、女は男の性欲、名誉欲、自己顕示欲を満たすための存在であり、女が言葉を、意志を持つことを男は知らない。
エンドロールに消えゆくマルグリットの息遣いが耳から離れない。彼女の誰にも届かない悲痛な声が聞こえるようだった。
辛いのが、この時代から600年以上経った今でも、こういった男の女に対する眼差しは変わっていないし、レイプ・セカンドレイプも後をたたないってことだよな…。絶望しかない、本当に。
2021 #21
2021 劇場鑑賞 #13