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カード・カウンターのtkのネタバレレビュー・内容・結末

カード・カウンター(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

これは非常に評価が難しい。
とても重いテーマで人におすすめしずらいし、何度も観たくはない。
ただ、人生における哲学、教訓を説いている気がする。
オスカー演じる主人公が己にルールを課して、日々を送る姿はある種ヒロイックにも見える。
ただ感想としては、救いようがない。
もしかしたら最後は、救われたかも...。
非常に地味寄りなのは後半まで。
眠くなったが、そこで目が覚めた。
実際に世界で起きているブラックサイトの過激な尋問。
受ける側、与える側、双方を破滅させる暴力。
善意があっても金では解決できない、心的外傷。
若干の描写はあるが、グロテスクな表現はない。
それでも、そのおぞましさを伝える凄みは充分。
「ティルト」という言葉が印象的にリフレインされる。
タイトルになってても良いほど。
「誰でもティルトする。
俺もするしー
親父さんもする
お前もだ」
暴力により道を踏み外す者の末路はいかに。
退屈な人生も過激な人生も。
どちらも辛いなぁ...。
ラスト、二人の指がカードの形を示しているようで、彼らの救いはカードカウントだったのかなとも思える。
唸る映画。
tk

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