ミイラになったミイラ取り

LAMB/ラムのミイラになったミイラ取りのレビュー・感想・評価

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
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雄大な自然を背景に、極限までセリフと音楽を削ぎ落とし、淡々と日常を描き出す様子に凄く心が落ち着く一方で、
ずっと"得体の知れない何か"が付き纏うような、不穏な空気感が包んでいる不思議な映画だった。

そして、その"何か"は突然現れ、最後には突然消えていく。
論理的な説明やストーリー仕立ての前触れは一切なくて、というよりそれが説明できない、と言う方が正しいのか。

ホラー映画というよりかは、ある国のある集落で語り継がれる民間伝承を聴いている感覚に近い。

鑑賞直後はえ?みたいな肩透かしを喰らうが、少しして思い返すとすごく納得感のある終わり方だと思う。

大変面白い映画でした。