水

LAMB/ラムの水のレビュー・感想・評価

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
3.4

嵐のような風と雪の中、牛と羊の騒めきは、まるで何物かから不穏なお告げを受けたかのよう。
羊、と言っても観光牧場にいるタイプではなく
オオツノヒツジの中に異なるものが入り込んだのだ。

そしてクリスマスの日の受胎、畏怖の念、産まれたのは人羊であった。
アダは最初は手塚治虫的モンモウ病を思わせるような半羊だったが、徐々に人間味を帯びて愛らしくなった。
だが鏡を見て自分のアイデンティティを疑い始め
やがて在るべき場所へ。

きっと昔からこの一族は存在していたのだろう。
これからもずっと……。
水