かずシネマ

Blue/Orangeのかずシネマのレビュー・感想・評価

Blue/Orange(2020年製作の映画)
2.0
2色のみで構成された作品ではなく、タイトルのオレンジは火でブルーは水という意味だそうなので、画面に映る色彩はもうちょい豊か。

微笑む女の子くらいなら気にならないんやが、折角の迫力ある花火のシーンの後に足元が覚束ないにも程がある男性の謎な描写は必要無かったと思う。
バックホーンの山田の将司やえいずんが「コバルトブルー」のMVであんなんだった。BRAHMANのシーチキンCMの鬼ぃさんも「arrival time」のMVであんなんだった。
真面目に、急だったから何かの発作ではないよな?と思ってしまう。
いったい何の意味があったのか。
耳を塞ぎ頭を抱えていたし、情熱に囚われていたのにやがてそれを失い、まるで水中にいる様に藻掻き苦しむ人…とか?
あれが対比なら、花火との対比なのか女の子との対比なのか、海との対比なのか。分からない。

コンセプトを製作陣からプレゼンテーションされれば話は別だろうと思うが、配信サイト等でこちらを鑑賞する殆どの人間はこの作品だけ、作品を観た印象だけしか分からない訳で。
説明欄の「4年をかけた」というのは足枷になっていると思う。
また、先の男性だけでなく、演技でも何でもない「ただ在るそれ」を映し続けている中に挟み込む様に、明らかにカメラを意識した人間が急に現れるのはなんとも妙な異物感がある。
海の音、鯉のいる静かな風景はええな。


ながおか映画祭作品。
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