Q. 「本当の好き」って何ですか？
A. 賞味期限切れでもいけちゃう
「字ぃ汚な！
ほぼ象形文字やん
でも字ぃ汚いやつは才能あんねん
俺もや」
「お前はええよなすぐ作家なれて
根性みたいなんで作家すんなよ
そんなん笑えへんやろ 普通」
「なあ土屋
俺にネタ書いてくれや
俺ら組んだら最強やろ
天下取れるで俺らなら」
「こいつ絶対おかしいって」
「おかしくて何が悪いんじゃ
最高の褒め言葉や」
「先選んで」
「酸っぱ」
「酸っぱいのがハズレやねんて
でもアタシその酸っぱいのが好きやねん」
「前に言われたことあるんだよ
ツチヤのハガキばっかり読みすぎだって
でも結局お前のハガキ選んでた
面白いから」
「お前話聞いてんのか」
「やっぱＬにしといてよかったです」
「何だお前
早く上着ろよ
...近いって！
サッカーやってんじゃないんだから」
「こいつらクソです
宇宙一しょうもないよお前」
「今すぐスタッフさんに謝ってこい」
「無理です」
「お前のネタ俺嫌いじゃないよ
でも最初は誰でもやりたくないこと
やらなきゃいけないってことはわかっとけ」
「でも無理です」
「お前売れたくないのか？」
「売れたいです！
でも無理なんです」
「お前多分ここでしか生きていけないんだぞ」
「無理です」
「笑いなんか無かったら良かったんや
もっとアホやったら良かった
俺は正しい世界で勝ちたいんじゃ
それの何が悪いねん」
「俺はお前にそこにいてほしいよ
お前が羨ましいねん
俺も一生懸命やりたかってん
でも何をやったらいいか分からんねん」
「皮肉やなぁ
お前を苦しめてるのは世間やろ？
でもお前が笑わせたいと思ってるのは
その世間やないか
地獄やなぁ
その地獄で生きろよ」
「承知」
［ 構成 : ツチヤタカユキ］
「あんな笑いじゃ残んないですね」
「笑いなんて何も残んないだろ
いや、残るか
笑いなんてその瞬間だけ誰かの活力になれば
それでいいんだよ
お前図々しいな」
「あんたようパンツ一丁で書いてたなぁ
死んだんなら無敵なんちゃう？
何でもええけど本当には死なんでや」
「今笑った？
笑ったよな？
笑ったほうがええで オカンも」
「しょうもな」
