サトシ

笑いのカイブツのサトシのレビュー・感想・評価

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)
3.7
脚本・監督は滝本憲吾、主演岡山天音、笑いにとり憑かれた男の純粋で激烈な半生を描いた人間ドラマ。

舞台は大阪。
何をするにも不器用で人間関係も不得意な16歳のツチヤタカユキの生きがいは、テレビの大喜利番組にネタに投稿して「レジェンド」になる事だった。狂ったように毎日ネタを考え続けて6年が経ち、自作のネタ100本を携えて訪れたお笑い劇場で、その才能が認められ、念願叶って作家見習いになる。しかし、笑いだけを追求し、他者と交わらずに常識から逸脱した行動をとり続けるツチヤは周囲から理解されず、志半ばで劇場を去ることになる。
自暴自棄になりながらも笑いを諦め切れずに、ラジオ番組にネタを投稿する“ハガキ職人”として再起をかけると、次第に注目を集め、尊敬する芸人・西寺から声が掛かる。ツチヤは構成作家を目指し、上京を決意するが・・・。

【キャスト】
ツチヤタカユキ:岡山天音
おかん:片岡礼子
ミカコ:松本穂香
氏家:前原滉
水木(ベーコンズ):板橋駿谷
ピンク:菅田将暉
西寺(ベーコンズ):仲野太賀

岡山天音の演技を観る作品です。
ツチヤタカユキ原作、主演はツチヤタカユキを演じる岡山天音。自ら人間関係不得意という程、付き合い下手だが、笑いのネタは次から次へと湧いて出てくる天才で、岡山天音が演じているような人柄なんだろうなと伝わってきます。実際にお笑いを突き詰めるとこんなに過酷なのかと同情してしまいます。
とにかく酒癖が悪すぎて誰にでも暴言を吐きます。強面の人にも信じられない暴言を吐き殴られるかと思いきや、これで漫画喫茶行けと二千円貰えるとは驚きです。結構、缶酎ハイが好きなんですね。川から飛び降りるとは思わずフイをつかれてしまいました。
おかんとのやり取りが、会話も多い訳ではなく目を合わさずにやり過ごす所が本当の親子のように思えてくる程にリアルでした。
菅田将暉、仲野太賀の主役級が脇を固め、画面が映えていますね。2人の演技は流石としか言えませんね。
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