一貫したストーリーがあるというよりは、ドリフ的な(逆か)笑いのコントを連続で見せるという構成の映画。グルーチョ・マルクスにウザキャラをやらせたら天下一品だと思う。
単なるコメディーやコント映画というわけではなく、金をかけるべき箇所にはどっさりと金かけているのが分かるし、巧みなピアノの演奏とダンスシーンは、カメラワーク的に本人たちがやってみせているのが分かって、唸らされた。
けれどもいちばん凄かったのは、この時代に黒人たちに歌い、踊らせたこと。しかもみんなイキイキとして心底楽しそうで、芝居ではなく、本当に嬉しかったんだろうなというのが伝わってくる場面だった。