インターカステラー

女神の継承のインターカステラーのネタバレレビュー・内容・結末

女神の継承(2021年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

【因果応報】
【情けは人の為ならず】

徳を積みましょう。親の罪は子に返ります。前世のカルマが後世に足されます。人の恨みつらみ怨念は恐ろしいです。

わざとらしいニムと仏教と卑しいピンクネオンのキリスト教の対比が印象的だった。
白目の四つん這いがエクソシスト🙄
演出見応えは抜群に良かった。

“果たして本当にタイの巫女に女神は継承されているのか”

日本人にとって得体の知れないタイのシャーマンという題材、モキュメンタリー仕立てでカメラマンの視点で物語が進む古典的な手法でグッと画面に吸い込まれた。

また、汚物やエロで不快感を与えてくれたのもイイ。使用済みコンドームやタンポン、臓物、おっぱい、生々しいセックスなど。

悪霊者はフィクションで確立された偽物の事実だとわかっていても、帰りの夜道や暗い部屋の角を見るとゾクっとするくらい怖かった。実際何度かビックリさせらたので心臓が強くなったと思う。

と、見応えは十二分だったが面白味は物足りなかった。

女神はいるのか?という取材の命題に対して今世紀最大の儀式前に巫女自身が「わからない」と怯えた表情で答えてしまっていた。かなり愕然とした。こっちは非現実を観に行っているのに最後に現実に引き戻されたからだ。得体の知れないワクワク感を楽しみに言ってるのにここで現実的な答えはいらなかった。

さらに今回はヤサンティア家の虐殺による怨念が降りかかっただけ。つまり人間の行いが人間に帰っただけだから、至極当たり前の結果なんだ。つまり女神がいようがいまいが結局人間同士の小競り合いなので女神が介入する必要がない(介入できない女神の力はそんなものかと落胆したがそれは間違い)。かわいそうだけどヤサンティア家の男と女神を拒んだ女の間に生まれたミンが終着点に選ばれただけ。

ミンが不憫だと思われるが、完全に邪推だがミンも誠実に生きているとは思えない。(あの嘘くさいインタビューもだが)、恐らくマックとミンは近親相姦を犯し胎児を堕胎させていると考察。結果マックは家族から勘当され自殺、堕胎された胎児がミンに乗り移ったと思った時は少し「おっ?❤︎」となったが、結局怨念はヤサンティア家に殺された人々のものだったのでこの結論はスルー。しかしなんらかの人間的罪を犯していることは読み取れる。

犬の霊はケレン味が過ぎた。禁止されている犬を売る、食べる行為をしながらその犬を飼っている。このカルマを自覚していない奴らに犬の霊が報復した。エクソシスト的だったがなんか微妙だったわ。

と結果、女神とはなにか?という好奇心を裏切られたので総合評価はイマイチ、すみません。