ボギーパパ

THE FIRST SLAM DUNKのボギーパパのレビュー・感想・評価

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.9
劇場2022-65 熊P
  2023-5 ⑥熊P
  2023-14 TCサクラマチ2/25

アニメ作品2回劇場鑑賞って初めてかもしれない、、、2回目は音に注目?傾聴して鑑賞!

3回目ついに観てしまった。
泣きたかったのかもしれない。やはり泣ける。全巻読破後はまた観るところが違うかも!

原作未読(初回鑑賞時)、、、
世代ではない、、、
井上雄彦先生の作品もほぼ未読。
圧倒的情報弱者。
しかしこれだけ話題になっているのであれば年内最後に触れてみるのもアリかと思い鑑賞。

いや、とんでもない作品!傑作!

井上雄彦先生自ら監督・脚本(原作はもちろんだけど)おやりになったのは自らの思いと圧倒的熱量を込めたものが作りたかったからなのでしょう。その思い、熱量、確かに伝わりました。

マーケティング的に考えてもこのタイミングでコミックの売上も相当伸びるものと確信されます。何故なら私のような未読者が購読するだろうから(^^)ただ先生のご希望で電子書籍にはなっていないそうだ、、、

余計な台詞も無く、シチュエーション、キャラクター、状況を瞬時に理解させる構造ができるのは、スポーツの、特にコートに立つのは5人と少なめのバスケの優位性であろうが、それも一瞬のうちに提供してくれる。

そしていきなりの試合シーンに織り挿みながら各メンバー、敵チームの回想シーンを編み込む事により、与えられた理解に深みを増させ、味わいを深くしてくれる。重層的構造はコミックでは不得手な分野かもしれないが、映像時間軸の長所として、計算され最大限に活用されている。

また、このアニメのクオリティは、どうしたらこの表現ができるのだろうか、つきつめてつきつめ重ねた執念すら感じるもの。
肌感、汗・風・雪・雲・海・サトウキビ畑などのシズル感、ユニホームの質感やシワ、どれひとつ研ぎ澄まされた作業を感じる。

一方、劇伴や効果音や台詞を含めた音に関しても、必要最低限で最大の効果を上げる演出がまた素晴らしい!
無音の緊張感、そしてベースの咆哮と対極への振幅も、演出としての効果の最大化が五感に訴えかける。

最強の相手、山王とのたった一戦を、しかもコミックでは脇?のプレーヤーにフォーカスを当て、ここまでの作品に仕立て上げたのだからもう脱帽としか言いようがない。

これまでアニメ作品は敬遠がちであったし、
それほど観ていないのだが、自分的アニメ映画ナンバーワンだと思った素晴らしい作品です。
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