永池マツコ

THE FIRST SLAM DUNKの永池マツコのネタバレレビュー・内容・結末

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

よかった。全体的にバランスが取れてすべて突き抜けている素晴らしい作品だった
・作品の底力
・いい意味で声優さんは関係ない
・本当のバスケの試合を見ているようなアニメーションだった
・台詞だけで物語が運んでいくのではないことを痛感。画角、モーション、間、息遣い。
・そもそも井上先生は台詞で見せるのではなく絵の描写で見せる人。その価値観までもアニメーションで表現していた。チェンソーマンの漫画とアニメに通ずるものがある
・藤本タツキと井上雄彦は似てるかも。漫画の描き方が映画っぽいところ。人間の表情を生々しく描くところ。
・見る前の不安をすべて払拭する圧倒的な力
・固定観念を覆す(元の声優さんでないとだめ、アニメは声優にかかっているという知らぬ間に埋め込まれた価値観)
・井上先生節炸裂。大事なところは見せてくれない粋な計らい
・10FEETってこんな骨太な音を出すバンドだったんだ
・心臓バクバクな宮城リョータは、井上先生自身を投影しているのかも知れない
・ソータは過去の作品のことなのかも知れない
・過去に囚われていたお母さんは私達なのかもしれない
・綺麗なみっちーはとても良かった
・最初の線画、井上先生の絵が動いててそれだけで泣いた
・スポーツアニメーションのイノベーションだった。今までのアニメとこの作品はガラケーとスマホの関係性に似てると思う
・最初から最後までずっと胸が一杯だった。理由を考えた。久々に彼らに会えたこともそうだが、細やかな演出の積み重なりが心を揺さぶっていたのだと思う。ハッキリとは明言されないが表情や仕草、空気感で作られる重層的な感情表現。そこに、自分の実経験を投影して、共感をしていたのでは。
・「スポットが当たっていなかった部分を」と井上先生が言っていたように、今回の目立たないところへのスポットの当て方が自分の価値観と共鳴したのだと思う。それは、自分がとても大事にしていることだから、なおのこと泣けた。井上先生ありがとう、私もそれを大事にしているの、と。
永池マツコ

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