すいかのたね

THE FIRST SLAM DUNKのすいかのたねのネタバレレビュー・内容・結末

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

原作ファンです。
前情報があんまり無くて、どういう作品に仕上げるんだろうと思いながら見に行きましたが結果…うーん試合の特に後半は非常に良い!けど、正直これ宮城主人公にして過去の話やる必要ある?というのが引っ掛かってしまった。

ストーリー
山王戦+宮城の人生の歩みで構成されています。山王戦はまあ言わずもがなで、話としては特にいうことはありませんが、リアル調を意識した演出や、山王戦の内容そのものを知っていることが前提という構成はちょっとどうかなと思いました。原作にあるモノローグや演出、試合開始の経緯までかなり端折っているので、原作を知らないと分かりづらい部分が多いのではないでしょうか。特に試合開始~アリウープ→同じ2点だぴょんまでは、作品そのものがリアル調の演出に慣れてない印象が物凄くあって、一連がのぺーっとしていたと思います。
宮城の人生の歩みは…正直あんまり要らなかった気が…。主には宮城と母親、亡くなった兄の話ですが、宮城は少し大人になって、母親に手紙を出すということで成長した感じはありましたが、母親がどう受け取ったかはもう少しダイレクトに言葉にして欲しかったなと思います。ここもリアルさ重視で言葉少な目にしたのかな?まあ好みの問題もあるでしょうが。

山王戦とリアルっぽい演出
ストーリーでも少し触れましたが山王戦…基本は名場面ダイジェストですが、特に後半がとてもいい!!リアル演出はパス回しはスピード感が出て良いと思いますが、モノローグとか観客演出が無いので、若干迫力に欠ける印象があったのですが、後半からはアニメっぽいアングルや魅せ方、客席の演出も増え、花道、流川、赤城、ミッチー、宮城の見せ場は『おおっ!』っと熱くなるものがありました。終盤の無音演出も『無音長いな』と思いましたが、タッチを交わすシーンで音が戻ってくる演出が非常によく、しっかり成功していたと思います。
ただ、山王戦を進めるのと並行して過去話をやるので、ちょっと熱が冷めていたのも事実かなと…正直試合を早く見せてくれとも思ってしまった。

個人的な総評としては『面白かったけど、正直原作通りの山王戦を今の技術でじっくりやって欲しかった』となります。まあでもバスケの試合だけで話を構成するのは難しいのかな?映画化にあたりカットされてしまったシーンも非常に見たいです。
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