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硫黄島からの手紙のkのレビュー・感想・評価

硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)
3.8
絶海の孤島。本土からの支援なし。硫黄臭立ち込め、50℃にもなる劣悪な環境。食事は雑草スープ。敵の圧倒的軍事力。今の自分がそんな所に連れて行かれたら、正気でいられるだろうか。大丈夫と答えられる人は、ほとんどいないんじゃないだろうか。
でもここに連れてこられたのは、僕たちと変わらない普通の人。パン屋さんだったり洋品店主だったり。妻も子供もいる。
嫌だっただろうなぁ。家族と一緒に平穏な日々を暮らしたかっただろうなぁ。そしてその気持ちは敵もまた然り。
二宮さんが普通の青年をうまく演じているので、すごく自分ごと化できる。生きたい、逃げたい、めんどくさい、つらい、最悪。そりゃそう思うよな。
どこか遠い国の話に聞こえる「戦争」が、リアルに感じられる素晴らしい作品だった。
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