だまりぃ

余命10年のだまりぃのレビュー・感想・評価

余命10年(2022年製作の映画)
4.0
「切なすぎる」とSNSを中心に話題になり、累計65万部を超えるベストセラー小説が待望の映画化

数万人にひとりという難病で、余命が10年であることを知った20歳の茉莉。
彼女は生きることに執着しないよう、「恋だけはしない」と決めて生きていた。
そんなある日、軽い気持ちで地元で開かれた同窓会に参加した。
そこで再会した和人は、自分らしく生きようとして挫折。生きることに迷っていた。
命を粗末にする和人に怒りを抱いた茉莉だったが…
「恋だけはしない」と決めていたはずなのに、次第に和人に惹かれていく。
そして、茉莉の10年が大きく動き出す。
病に侵されていることを隠し、和人との時間を過ごす茉莉。
思い出の数が増えるたびに、残された時間が失われていく。二人が最後に選んだ道とは…

原作は、ヒロインと同じく難病を患い、2017年に死去した小坂流加さんによる同名小説。

メガホンを取ったのは、映画『新聞記者』で日本アカデミー賞作品賞をはじめ、6部門を受賞した藤井道人監督。
撮影は四季の変化を丁寧に描きたいという想いからおよそ一年をかけたそうです。

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【小松菜奈さん/インタビュー】
目がデメキンになるほど泣きました笑
1年をかけての撮影は、役的にも減量というものがあったので、気持ちを途絶えさせないようにっていうのもありました。
1年のなかで、ずっとこの作品だけでなく、他の現場も入っていたりもしてたので、「余命10年」のチームみんな元気かな?みたいに思ってたりもしました。
1年通して、いろんなみんなの顔を見てるので、最後のみんなの作品に対する熱量や温度感は最初と違うものでした。
主題歌を撮影に入る前にデモテープで完成された曲を聴きました。
「もうあるんだ、曲!」と思って、それにビックリしちゃって…
衣装合わせの時も、ずっと流して色々してましたが、素晴らしすぎちゃって、「これから撮影するけど大丈夫かな?」みたいに、すごくプレッシャーを感じるほど良すぎました。

【坂口健太郎さん/インタビュー】
時間をかけて四季を撮れる作品ってなかなか無かったりもするので、現場に入ると怒涛の日々がずっと続いていました。
1回「余命10年」の現場を離れて、他の作品をやりながらでも、何かどこか「和人のこと」「茉莉のこと」が頭の片隅に残っているような時間が多かったので、和人としていろんな選択肢を考えられました。
本当に考えている時間はとても豊かでした。
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泣いて泣いて…身体の水分がおかしくなって、普段映画鑑賞中に行かないお手洗いに数回行きましたよ💨
なんか自分の人生を愛おしく見れたし、この映画は2人のラブストーリーでもあるけど、2人の人生を見ながら、自分に置き換えて考えたり。

余命ものって今までいくつか観たけれど、過去に観た作品とは全然違ってた。
そこには、周りにいる家族やお友達がバランスよく描かれていた。
松重豊さんが演じているお父さんは、多くは語らないけれどずっとそこにいてくれる…
原日出子さん演じるお母さんは、どういう風に茉莉と向き合ってるか…
黒木華さん演じるお姉ちゃんは、何とかして助けてあげたいけど「余命10年」って聞くと妹の茉莉に当たられてしまったり…
そこにプラスされて支えてくれる友達の気持ちも全部混じって、最後にRADWIMPSの曲が流れるともう…感情が…涙が流れるに決まってる。

一年をかけて撮影しているのも本当に大事なことで、季節ごとに違う空気感がさらにみんなを包んでくれているのを感じました。
空気感もひとつの主役で、ぜんぶがぴったり。
とても素晴らしい。

余命10年…茉莉も昔の夢に向き合ったりしてたけど、長さはともかくみんな時間は限られてるので、自分の気持ちを大切に、やりたいことはやっていこうと思いました。

2024-4
だまりぃ

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