赤ちゃんの取り違え話だと思っていたら、スペイン内戦まで遡った話をしていて驚いた。
社会が変遷する中で、その影響を受けつつも脈々と家系が繋がって、ジャニスやアナ、その娘たち(=私たち)がいること。歴史を知ることで私たちの立ち位置を知るべきであること。
子の取り違え話だと思って観た映画で、まさか改めてそんなことを突き付けられるとは……。
中盤は赤ちゃん取り違えによるすったもんだをがっつりしているんだけど、展開の組み立て方が面白いし、端折り方も巧い。
あれはそういうことだったのね……。
ジェニスの行動はもしかしたらあまり褒められたことではないのかもしれないけど(法的なことはよく分からない)、気持ちは想像できるし、ショックは誰よりも大きいはずなのによくぞあの程度の取り乱し方で抑えられたと思う。
対するアナは何だかんだ結構自由奔放で、欲求に忠実で、成熟度の違いが浮き彫りになっていた印象。
子どもを産んで「大人の女」のなったといっても、アナは未成年で、彼女もまた保護されるべき対象だから当然なんだけれども。
家族のかたちも絆の在り方も様々で、そのあたりも興味深かった。
《その他》
・ペネロペ・クルスのゴージャスさよ。
スペイン映画は初めて観たのに見覚えのある顔だなと思ったら、『355』のグラシーだった。
プロポーションまで完璧。
もう少しで50歳って本当ですか。
・アナのショートカットにシルバーヘアがとにかく素敵。
かわいらしい顔立ちとボーイッシュなヘアスタイルが引き立てあって最高。
・生まれたての赤ちゃんってどこから連れてくるの?
本当に生後間もないほわほわ具合で、出産シーンと合わせて衝撃だった。
・海外の映画で映るカメラって、大抵日本メーカーだよね。
Canon、Nikonは定番だし、SONYやFUJIFILMも見かける(今回はCanonとFUJIFILM)。
他に見かける日本のメーカーはTOYOTAやYAMAHAくらいなので、カメラメーカーの強さが目立つなと。