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死刑にいたる病のaktmoviesのレビュー・感想・評価

死刑にいたる病(2022年製作の映画)
4.2
『死刑にいたる病』(2022)
監督:白石和彌

オンライン試写会にて鑑賞。
白石和彌監督×死刑囚といえば『凶悪』があるが、完成度は本作が上。二転三転する展開で真相が全く分からないため、最後まで恐怖心や緊張感が持続する。残虐なシーンはあまりに痛々しく、目を背けてしまう。ここら辺はさすが白石監督といったところ。
死刑囚を演じる阿部サダヲはこれ以上ない最高のキャスティング。人好きする柔和な口調と、何を考えているのか分からない光のない目のギャップに底知れぬ怖さを感じる。画面外で見ている我々もマインドコントロールされそうな錯覚を覚える。見終わっても彼の眼差しが脳裏から離れない。
面会室でのシーンの凝りに凝った演出やカメラワークがとても印象的で一見の価値あり。『孤狼の血』で日本を代表する映画監督となった白石和彌の底知れなさを感じる一作。
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