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香川1区のyomのレビュー・感想・評価

香川1区(2021年製作の映画)
4.0
2時間半越えのドキュメンタリー。今までの自分だったら観ようともしなかっただろうけど前作の「なぜ君は総理大臣になれないのか」を観てから、観たくて観たくて堪らなかった今作。

前回同様、同世代の娘たちのシーンは涙無しには観れなかった。この年代の休日がどれほど大切なものなのかわかるからこそ、父親のために時間を見つけては香川に戻り選挙活動を行う姿、アンチへの想い、開票後のスピーチに、心打たれた。

街頭演説で、選挙権の無い高校生から「応援してます」とわざわざ言ってもらえる人ってなかなか居ないのでは…。誠心誠意目を見て向き合って、未来を考えてくれる小川さんだから。自分も含め、今まで政治について考えることなかった若い世代が、ちょっと考えてみよう、学んでみようとキッカケを色々な接点で与えてくれる小川さんだからこそなんだと思う。

今の段階で、小川さんのすべてが "正"と決めつけるのは違うと思うので、たくさん知りたくさん学びたくさん考えた上で、選挙に行こうと思う。
有権者になってからは、毎回投票には行っているものの、行くのが正しいからとりあえず行くといった感じだった。でもこんなにも熱い闘いを繰り広げてくれているのであれば、「とりあえず行く」から「投票しに行きたい!」に変わっていくのだろうな。
全国の選挙区がこの熱さで闘うようになったら、楽しい未来が待っているのかもしれない。

そして今回は、大島さんや前田さんを始め、製作陣からの気概も感じられてドキュメンタリー作品の真髄に触れた気がする。
「映画なんか報道メディアじゃないからダメ」と適当な言葉を並べて遇われていたけど、ドキュメンタリー映画がなによりも実情を映し出すメディアなのかもしれないと思った。
作品を作り、届けてくれて、本当にありがとうございます…の気持ち。
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