実は先にこちらから見てしまった。
小川淳也候補よりも、その娘や両親、地元の支援者たちがとても魅力的にうつる。
ただ私がこの作品の見どころだと感じたのは、反対陣営の平井卓也候補たちの動きだった。平井氏とその取り巻きたちが、醜悪に振る舞えば振る舞うほどに、この映画の見どころを作ってしまっているのである。選挙のうす汚い現実を垣間見せ、対立候補の小川氏の痛快劇の引き立て役をみずからかって出たようなもので、この作品の面白さに最も貢献した被写体とすら言える。
だいたいからして、前回の衆院選の時点でも僅差で勝ったに過ぎないのに、甘くみて対立候補への対策を十分に考えてなかった節がある。そのためその場しのぎに、カメラの前にも関わらず、稚拙な妨害行為や誹謗を繰り返してしまったようだ。
とすると、青年のようにシロウトっぽい小川氏 vs たいしてクロウトっぽい老獪さも身につけられていない平井氏 という戦いだったのだなと思った。
今まで世襲議員にたいして否定的ではなかったのだが認識を改めました。