クロスケ

さがすのクロスケのレビュー・感想・評価

さがす(2022年製作の映画)
3.7
奇妙な魅力を持った、なかなか興味深い映画でした。

暴力描写は堂に入ってるし、非凡なユーモアの素質も覗かせます。かと思えば、重々しいシリアスな場面の演出力も高い。

ALSを患い満足に身体を動かすことも出来ない妻キミコが、主人公サトシにすがりつくようにして唇を重ねるシーンには、倒錯的なエロスが画面にこびりついており、その美しさに思わず涙腺が緩みました。

ただ、ひとつ注文をつけさせてもらうとすれば、伊東蒼の全力疾走をもう少し観ていたかった気がします。それだけ、彼女の肉体の運動には映画を引っ張っていく力がありました。
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