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からかい上手の高木さんのESGのネタバレレビュー・内容・結末

からかい上手の高木さん(2022年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

「高木さん」シリーズ初の劇場版として、これ以上にファンを納得させるものは作れなかったと思う。そのくらい脚本、演出、演技、作画、劇伴までスキのない本作。

舞台は中学最後の夏休み。高木さんと西片は、神社の境内で出会った仔猫・ハナの里親探しに奔走する中で絆を深めていく。

高校進学を巡って揺れる3人娘の友情や安定のキューピッド役を務める木村・高尾の活躍と進化もあり、単なるラブコメにとどまらない青春群像劇が観客の涙腺を刺激する。

6/4、TOHOシネマズ日比谷の舞台挨拶で赤城監督が「ミナのセリフにスタッフの気持ちがこもっている」と言っていた。
おそらく、船着き場のシーンでサナエ、ユカリと一緒にいるミナが「中3の夏がずっと続いてほしい」という趣旨の発言をした部分を指していると思われる。

もしそうだとすると「高木さん」のアニメ制作自体がスタッフ陣にとって、いつまでも終わらせたくない夏休み、青春のような尊さを持っているとも捉えられ、作品愛の深さに裏打ちされたクオリティに感服するばかりだ。

エンドロールの後「元高木さん」の登場は大いに続編を期待させる構成となっていた。高木さん制作陣には末永く、私たちをからかい続けてほしい。
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