イチロー51

ワース 命の値段のイチロー51のレビュー・感想・評価

ワース 命の値段(2019年製作の映画)
3.2
人の命を一体どう換算するのか? アメリカ同時多発テロ事件の被害者救済のための国家的補償事業に取り組む弁護士団が直面した難題を、実話に基づいて描いた社会派ドラマ。

主演にマイケル・キートン
スタンリー・トゥッチ、エイミー・ライアン、テイト・ドノヴァン、ローラ・ベナンティほか。

9.11同時多発テロの遺族7000名に対して、アメリカ政府が設立した「遺族補償基金」 事故に関連する莫大な保証金を請求される航空会社を守り、経済を停滞させない事を重点にした。
集団訴訟を阻止するために設けられた仕組みでもあり、遺族側の申請80%以上で成立する法案。

興味深く鑑賞しました。
実話に基づいているのかもしれませんが、映画としては地味な作品で、淡々と真実を描いているだけなので少し退屈になります。

周りの意見は無視して、上手くいかなくて悩み、あとで急いで方針転換した。
それだけの物語を2時間ダラダラやってる映画だったという印象。

ハリウッド映画的な派手な展開や、弁護士ヒーロー物のドラマチックな感動を期待すると肩透かしを喰らいます。

法廷ものの分かり易くスカッとするようなエンタメ作品ではないが、見終わったあと、主人公が何度か口にしていた「タフ」という言葉が心に残りました。


〜余談〜
映画としての評価は置いといて、2年間に渡り被害者家族と向き合い、交渉にあたった実際の弁護士達には頭が下がる思いです。
自分だったら…と考えると、こんなタフな仕事は出来ない。