福福吉吉

パール・ハーバーの福福吉吉のレビュー・感想・評価

パール・ハーバー(2001年製作の映画)
2.5
◆あらすじ◆
アメリカ軍の戦闘機パイロットのレイフとダニーは幼い頃から親友だった。レイフは看護師のイヴリンと恋に落ちるも、イギリスでの戦闘に志願してイヴリンと離れる。ハワイ島に渡ったダニーとイヴリンのもとにレイフの戦死の知らせが伝えられる。そんな中、日本軍はアメリカ軍に奇襲を仕掛けるため、着々と準備を進めていた。

◆感想◆
ストーリーは史実として有名な日本の真珠湾攻撃を題材にしたもので理解しやすいが、そこに至るまでのレイフとダニー、イヴリンの人間ドラマが長く、本作はこの3人の関係に的を絞ったフィクションと捉えた方が納得しやすいと思います。特に日本軍の会議風景などを観ると、コメディレベルの描写でリアリティが無く、なぜこんな風にしたのか理解に苦しみます。

レイフ(ベン・アフレック)とダニー(ジョシュ・ハートネット)、そしてイヴリン(ケイト・ベッキンセイル)の三人の関係を描いたドラマとしては、それなりに興味を持って観ることができたのですが、予想どおりの展開しかなく面白みに欠けるように感じました。

一方、真珠湾攻撃の部分については迫力があって見応えがありました。攻撃を受けるまでのアメリカ軍及びハワイののどかな風景が一気に日本軍の攻撃により悲劇的な展開を迎える流れは分かっていても盛り上がりがあり、迫力ある戦闘シーンを楽しめるものになっていました。

真珠湾攻撃以後のストーリーも描かれており、これをもってアメリカ軍にとっての真珠湾攻撃の意味を作ろうとしている感じがしてどうも蛇足っぽく感じました。

アメリカ視点での真珠湾攻撃を描くことは良いと思うのですが、タイトルの「パール・ハーバー」の意味合いが薄くて、妙に人間ドラマの部分が足を引っ張っているように感じました。なんとも評価しにくい作品でした。

鑑賞日:2023年11月1日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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