観た。
田中泯さんのドキュメンタリー。
映像もとても美しく、山村浩二のアニメーションも雰囲気にとても合っていて素晴らしい。
普段自分がどれだけ自分の身体に無頓着かを思い知らされる。
40歳の時、野良仕事で鍛えた身体で踊ると決めた田中泯の筋肉は70歳を超えてもなお、緊張感のある芸術的なものだと感じた。
馬踊りというその場にある物と踊る姿。
踊りは物資的に持ち運ぶ事は出来ない、観ている人との間に踊りは生まれる。観ている人もダンサーだ、と。
土方巽に振り付けをされた時に、言葉で指示をされるという話も興味深い。田中が別のダンサーを演出する時も言葉で伝えていた。
土方巽の頭上の森林というトレーニングも面白かった。頭の上に樹木が生い茂る様子をイメージする。毛根から根は張り、頭から身体全身に拡がる。
自分もこれから時々、毛根からつま先までを意識して自分の身体と向き合う時間を作ってみようと思えた。
桃花村と呼ぶ山梨県の田中泯の住居、畑。猫が沢山いたのも好き。
最後、踊りを終えた後に、脳みそが海に沈んでいく感じ。幸せ。と語っている田中泯も印象的だった。
犬童一心、脚本・監督