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王朝の陰謀 武則天殺人事件のmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.3
しっかり観続けてます、“中国版シャーロックホームズ”『王朝の陰謀』シリーズ。

これで5作目。
またしても役者チェンジだがなんのその。
今回の“判事ディー”はさらに硬派な出立ちに。

冒頭からアニメーション差し込んで伝承を語り、CGで壮大な街並みを見せ、いつも通りの豪華絢爛な宮廷と、ドラゴン、天から“龍”が降臨して、、、と、相変わらず冒頭からぶっ飛ばしてくる。

その龍と一緒に天に浮いてる謎の鎧の連中、“三眼神将”と言うらしいが、彼らは武則天の即位が気に入らないらしく、禍の元になるから10日以内に退位して別の者を立てろ、と、文字通り“上から”目線で消えていく。

これに怯えた武則天が地方に出向いていた判事ディーを再び呼び戻し、この奇怪な現象の謎を解き明かせと命じ、何度目かの宮廷に渦巻く影と対峙していく。

今回の武則天、綺麗だけどパンチと威圧感があって迫力がある。
その武則天がやや弱気になるレベルで、致し方なしで判事ディーを呼び戻すいつもの流れが安心する。

そして、判事ディーが捜査に乗り出し、少しずつ話が進むたびに、武則天の強気が増してくのも気に入らないが、もやは頼るべきは彼しかいないのだから仕方がない。

判事ディーが来てからも起こる不可解な殺人事件。
人が一瞬で干からびるような謎の死。

この謎を判事ディーが軽快に解決していく。
、、、のだが、今回はいつになく中国の美女が多い。そこはテンション上がらずにはいられない。

アクションもワイヤー多めで、優雅で中国らしさを感じる。
映像も綺麗だし、美男美女も多く、他にもわかりやすいキャラもいる。

中国らしい伝承をベースに術式めいたトリックと、話がややファンタジー色を強めてきたが、判事ディーがしっかりロジカルにアプローチもして解き明かす。

ただ1つ言うことがあるとすれば、今回の黒幕、ちょっとわかりやす過ぎる。
別に判事ディーを呼び戻さなくても明らかに違う空気を醸し出してる不自然なヤツがいる。

ヤツの魂胆も“三眼神将”が最初に言ってしまってるから、今回の大きな謎は犯人探し、と言うより犯人のトリックを解き明かすこと。
つまるところ“龍のネタバレ”が焦点の話になっている。

見た目にも注力していることもあって、そう言う意味では少しシンプルというか今までより推理サスペンスの奥行きが乏しいのは否めない。

だけど、そうはいっても。
この世界観と判事ディーのキリッとした出立ちと推理力が売りのこのシリーズ、嫌いではない。

本作は1時間ちょっととかなり短く、無駄はない。
逆に言うと話はテンポ良くサクサク進むが、色々と唐突感はある。

最後のクライマックスはもうびっくりするぐらい後を引かずに畳み掛けて終わる。
もう少し美女たちの活躍も観たかった。

武則天、判事ディーに任せっぱなしにせずに最後ぐらいもう少し凄んでも良かった気はする。

とはいえまだあと3作ぐらいあるのかな、ここまで来たら最後まで走り抜けてやる。
CGは綺麗だけど少し迫力が乏しいのでその辺、期待してる。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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