村の秘密のキヨのネタバレレビュー・内容・結末

村の権力者の一人娘が、村を挙げての大きな祭りのあった日の晩に殺された。
村の警察である主人公は事故だということで処理しようとしたが、死因に疑問を持った街の警察がやってくる。主人公と街から来た警察は、村人に事情聴取をしたり、現場検証をしたりと捜査を進めていく。
村は非常に小さなコミュニティである。みんなが顔見知り。そんな中で事情聴取を行うことに、主人公はなんとなく肩身の狭い思いをしていた。
操作を進めていくにつれ、密接すぎたが故の独特の人間関係が見えてきて…………

主人公の父親が犯人なんだけど、人間関係のドロドロさと、田舎で生きていくうえでの処世術みたいな話。
主人公がいきなり自分探しの旅に出かけるラストは思わず笑ってしまった。父の恋人から、35歳にもなって自分探しなんてする必要あるの？って言われてて、深く頷いてしまった。その歳でまだ見つかってないなら、多分自分なんてないよ。

人間関係でいくと、娘の彼氏は実は娘の父の目を誤魔化すための偽造彼氏。娘にも彼氏にも別に恋人がいる。彼氏の恋人は、娘の母親。娘の彼氏は、あまり素行が良くない男の子。権力者の父は側近の男性と肉体関係あり。側近男性はそんな気全くないけど、保身のために仕方なく。狭くて閉じた小さな世界で、みんな寂しさをどうにかして埋めようとしている話だった。