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レイジング・ファイアの雑種のレビュー・感想・評価

レイジング・ファイア(2021年製作の映画)
4.0
R.I.P. BENNY CHAN

いや〜〜〜闇堕ちしたニコラスツェーが途中からKREVAに見えてきて仕方なかったけど、執念深いサイコパスっぷりはもはや色気すら纏っていて始終ムラムラしましたね(?)そして何よりドニーさんにも引けを取らない豪快なアクションに度肝抜かされて何度も鼻血が出そうになったんだけど、ドニーさんとニコラスツェーの共演と聞いて真っ先に思い浮かべた、伝説(?)の前髪映画こと『かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート』でのニコラスツェーのアクションシーンを1ミクロンも思い出せなくて(思い出せるのは前髪のことだけ)やっぱりあの映画は恐るべき前髪プロガバンダ映画だったんだな、と再認識しましたね…(なんのこっちゃ)あとドニーさんの肌の艶ときめの細かさがどう考えても10代のギャルなんですけど、ドニーさんは10代のギャルなんですか?

話がだいぶ逸れたけど、正義と悪の間のグレーゾーンを描いた作品という所が図らずも昨日観たイランのドラッグウォー映画『ジャスト6.5』とも通ずるところがあって、そういう『コインの表と裏』の様な人物設定やストーリー展開って今や定番とも言えるかもしれないけど、非ハリウッド映画だとその土地の社会情勢を反映させたり、ド派手な爆発やガンアクションだけに頼らずそこに伝統的な武術も掛け合わせたりしていて、今まで観たことのないような斬新な作品に仕上がるからおもしろいなぁ〜と思う。

あと1000回以上言ってる持論だけど、とにかくこれだけ言わせて。敵も味方も市民も『人がたくさん死ぬ映画はいい映画』これに尽きる!!



↓↓↓↓↓↓↓ちょいネタバレ↓↓↓↓↓↓




監督が意図して演出したのはわからないけど、往年のアクション・クライム映画好きにはたまらないシーンがたくさんあってめちゃめちゃテンションが上がったので備忘録としてメモ。

まず忠誠を誓っていた組織に見捨てられたことで反旗を翻すという設定はザ・ロックのエドハリス率いる特殊部隊みたいだった。あと真っ昼間の市街地での銃撃戦でヒートを連想した人はたくさんいると思うけど、私が一番「あ、もしやこれは!」ってテンションがぶち上がったのは、ドニーさんが横断歩道を渡る少年を滑り込み救出した所、あそこもろにアンタッチャブルの階段シーンでアンディガルシアが乳母車を止めたシーンと重なったんだけど、影響受けたりしたんだろうか…🤔もう今となってはベニーチャンが作品について話している記事は既出ものを探して読むことしか出来なくなってしまったけど…残念だなあ。ベニーチャンの作品は危城と今作くらいしか観たことないけど、それでもやっぱり彼の残した功績がどれほどのものかはわかるし、今後の香港映画にも監督のレガシーが受け継がれていって欲しいなぁと思う。エンドロールの映像は胸熱でした🥺ベニーチャン、ありがとう。お疲れ様でした。
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