鈴木ピク

タイラー・レイク 命の奪還2の鈴木ピクのレビュー・感想・評価

3.7
ネトフリオリジナル映画のどこか突き抜けない空気感と、徹底的に突き抜けた超絶長回しアクションとが同居している珍妙な映画シリーズ第2弾。

前半でこれでもかっていう長回しアクションを見せつけながら、後半でしっかりカットを割った上で長回しに負けないアクションを作るぞ!という気骨を見せてくれるので、そこに本作一番のドラマを見た。

お話の部分は非常に弱く、というかどうでもよく、それはタイラー・レイクという主人公の訴求力の無さに起因するのだが、ネトフリ映画がハリウッドスターを起用して作るアクション映画では概ね同じ事態が起こっている。
「アクションスターの不在」
個性などなくただお決まりの型の中でアクションを演じてくれれば魅力的、という域まで来てくれないのだ。ライアン・ゴズリングも、普通のハリウッドアクションではそうでもないはずのマーク・ウォルバーグも、ウィル・スミスも、そして本シリーズのクリス・ヘムズワースも。

トムやジャッキーやステイサムやリーアムetc...が、いかに選ばれた才能を持っているのか、逆説的に証明してくれている。
鈴木ピク

鈴木ピク