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タイラー・レイク 命の奪還2のBOBのレビュー・感想・評価

3.6
クリス・ヘムズワース主演の奪還アクションスリラーシリーズ第2弾。

ジョージア🇬🇪のギャングに監禁されている家族を、刑務所から救出せよ。

"I want to be brave like Dad."

良い続編映画。目玉のアクションは数と量と激しさが増し、ストーリーはタイラー・レイクの贖罪ドラマや傭兵チームの友情ドラマなど、既存キャラクター達が深堀りされ、エモーションが増した。

アクション最優先の作品であることを考慮しても、第二幕以降のストーリー展開にはさすがに無理があり、気持ちが乗り切らなかったのは惜しかった。しかし、目玉のアクションパートはさすがの見応え。スタントマン監督サム・ハーグレイブはアクションの撮り方、魅せ方を熟知している。次はどんなものを魅せてくれるのか、続編への期待も高まる。

一番のハイライトは、やはり本シリーズのトレードマークといっても良いであろう、ワンカット長回し風のリアルタイムアクションシークエンス。時間は前作の約12分から大幅に延びて約21分。大勢のスタントマンを動員した刑務所での大脱獄シーンや、列車&ヘリコプターアクション(CGやブルースクリーンではなく、本物のヘリコプターが走行する本物の列車に接車し、人間が乗り移る)など、よりダイナミックに、よりスケールアップしたものに仕上がっている。ひとつひとつのアクションの質が高い上、トランジションも鮮やかなので映像的快楽が凄い。ここだけでも一見の価値がある。

クリス・ヘムズワースのパワフルなアクションはいつも通り見事だったが、ゴルシフテ・ファラハニの本格アクションには、こんなにも動けるものなのかと驚かされた。ほぼ全てのシーンをスタントマンなしで演じたとのこと。格好良すぎるし、尊敬する。

面白いアイデアだと思ったのは、ジムのトレーニング器具を使ったアクション。ハックスクワットマシーンで潰す、ケーブルマシーンで吊るし上げるなどは、初めて観る映像だった気がする。

イドリス・エルバとオルガ・キュリレンコの登場はサプライズ。

・冒頭の脱獄シーンを撮影したのは、『ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル』の冒頭の脱獄シーンと同じ場所。

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