うちだ

ゴッドファーザーPART IIIのうちだのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)
3.5
『人に命じて私に背いた実の兄を殺させました。
私の母の息子を…。私の父の息子を…。
ーーーーーマイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)』

過去二作を通してこちらも少しはコッポラの手口を心得たつもりでいる。その手口とは、序盤中盤はとことん溜める。溜めて溜めて最後の最後に今までの積み重ねを一気に出すことで、観客の魂から零れるような「アァ。。。」という感情を引き出すというものだ。3部作の締めを飾る今作でもその手口に変わりはない。ただ過去二作の「アァ」がマイケルかっこいいという感情からくる称賛の「アァ」だったのに対し、今作のそれはベクトルが真逆になっている。要するに今までの清算を受けたマイケルとその最期に対する哀れみのとにかくマイナス方向の「アァ」なのである。家長としてドンとして家族をファミリーを守ろうとしただけなのに、なぜマイケルはここまでヴィトーとかけ離れた最期を迎えてしまうのか。かつてゴッドファーザーと呼ばれた男の孤独な晩年が見る者の後を引く。
途中で人間関係を掴みきれず、最期よくわからなくなってしまった箇所があるのでとりあえずこの点数。またいつか整理して見返したらきっと上がるはず。
うちだ

うちだ