Chaplin

マイスモールランドのChaplinのネタバレレビュー・内容・結末

マイスモールランド(2022年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

マイスモールランド

日本におけるクルド人難民問題を題材にした物語。

世の中知らないことだらけ。
この問題すらこの作品を見なければクルドという名前は聞いたことはあれど深く知ることはなかった。
いやまだまだ知識としては浅いんだろうけど。
きっかけとなったことが良かった。


ネタバレ含みます.......





難民認定の消失やそれによる制限、難民家族を取り巻く環境、制度に翻弄させる主人公。
怒涛のように降り注ぐ問題があまりにも多過ぎてずーっとブルーな気持ち続く続く。

途中で挟む家族や青春模様もあり、少し温かみがあったかと思うと。現実...てな感じで見応えはあったけど。体力使う作品。

よくバラエティ番組で見るような外国人の日本賛美!!日本大好き!!
そんな私たち日本に生まれてよかった〜。みたいな日本を想像すると、ひっくり返るくらいに現実は冷たくリアルに描かれる。



この作品の説得力のあるところは決して難民を冷たく遇らう人々を描くのではなく、ボーイフレンドを含め主人公ら家族を不憫に思い心配する人もいる。
でもそれ以上の何かがある訳ではない。

普通の映画なら彼女の為に役所に殴り込みをかけるボーイフレンドがいてもいいところを、そうじゃなくてあくまで一歩引いたあなたのことは大切だけど、問題についてはよく分からない止まり、それについて知ろうともしない。一歩踏み入れない辺りが、凄くリアルで冷たい訳じゃないけど線引きはちゃんとしている。

まさに無知こそ罪。

是枝監督の柳楽優弥主演『誰も知らない』と空気感というか、悪意の無い悪が蔓延ってる感じが雰囲気似てるな〜と思って調べたら監督さん同じ制作会社?の方だった。
しかも同級生!!すげぇぇ。脱帽です。
家族が住む家とか植木鉢とか。ホントに似てる。

主人公を演じた
嵐莉菜さんがホントにお人形みたいに綺麗でずっと見てられる。

演技は辿々しさがあれどそこがまたリアルで素敵な演技でした。

最後の彼女の目が完全に光を失っていないところが救いだった。

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