チーズ

マイスモールランドのチーズのネタバレレビュー・内容・結末

マイスモールランド(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

https://www.cinra.net/article/202205-mysmallland_iktaycl


日本での難民認定率は1%。その状況を生み出す人々の「無関心」

サーリャら家族のまわりには、人権派弁護士、親戚やコミュニティーの仲間たち、バイト先で出会い打ち解けた聡太など、彼らに寄り添う人たちが少なからず存在する。
決して無理解者ばかりではない。しかし、いくら寄り添う人たちがいようとも、サーリャたちが直面する困難は一向になくならない。
「何かあきらかな悪がこの状況を生み出しているというより、いろんな無関心がつくっているのではないか、という思いがあります」
サーリャを取り巻く人々をどう描こうとしたのかという質問に対して川和田は、こう答えた。
「聡太も、サーリャから話を聞いても、例えば一生懸命クルドの勉強をするとかそういうことはせず、変わるというよりはただ自分の等身大のままでサーリャを見つめている。サーリャという一人の女の子のことが好きだけれど、でも何もできない壁にぶち当たる。
サーリャと出会って関係を築いてきた一人ひとりの人たちの無関心が、彼女たちの生活の苦しさというものを生んでしまっているかもしれない。それをより伝えるために、あからさまな悪じゃないものを描きたかったんです。その上で、その先になんでこうなっているんだろうということを観た人に考えてほしいと思いました」
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