トークショー付き上映で視聴。
こんなにも叙情的な演出ができる監督が日本にいるとは。
文直の内面を映し出すだけの87分だけれども、思い出を順行、キーイベントを逆行した時間軸で描くことで、2軸が直交するラストに向けて感情が爆発していくという脚本の妙。
メメント的なプロットをサスペンスではなくヒューマンドラマに落とし込む器量よ。
赤と闇が目に焼き付く現実に対して、思い出を青と光に溢れさせたりだとか、心理学的なアプローチで感情にコントラストを付けてくるもんだから高低差で耳キーンなっちゃうよ。
演出の都合上で序盤が平坦になっちゃうのはしょうがない。耐えてくれ。