Yasu

宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章-STASHA-のYasuのレビュー・感想・評価

4.5
前章が文句なしの完璧さだったので、期待高くしていたら少しだけ裏切られた。
と言うのも、ヤマトとガミラス艦隊VSゴルバのバトルが思ってたより少なかったから。ただより重厚になったゴルバのテーマをかき鳴らしての戦闘シーンは手に汗握る迫力さん、そしてヤマトも僚艦を引き連れての戦闘となり、未知の艦隊戦を見せてくれたのは大満足(チョロい!!)

一方でただ闘うだけでなく、「人としてどう動くか、生きるか」と言う点を主に据えて、デスラーとスターシャ、ガミラスとイスカンダルの関係性を新解釈で描けてたのは良かったし、デスラーをより“人”たらしめてた点は旧作以上にアツいものがあった。福井晴敏氏が入ってからこの作品は“人間という不完全な知的生命体の生き方”を模索しているように見え、本作は2202に続いてその問いへの解を提示した結末であり、ここまで撒いてたものが実を結んだような気がした。それはある意味、松本零士氏が目指してた姿に近似してきてるのかもしれないなとも思える(考えすぎかもだけど汗)

堅苦しいこと抜きにして、やっぱり目の前の壁を乗り越えるために必死で取り組むヤマトクルーは新旧問わずカッコいいし、自然と共同戦線を張るガミラスクルーも素敵だった。いよいよ旧作とは異なる世界観となり、まさに『新たなる旅立ち』と言えただろう。

イスカンダル人にシャルバート星の設定を付与してたため、旧作ほどの悲劇性は感じられなかったが、やっぱりあのラストとあの曲がかかると泣けてくる。
そして新しい生命の誕生…。3199はどんな世界に連れてってくれるのか、楽しみで堪らない。
Yasu

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