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オッペンハイマーの犬のレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.7
『テネット』制作時にクリストファー・ノーラン監督の頭にあったという「知識が物事を変えてしまう」、その言葉を証明してしまった人物の一人"オッペンハイマー"の物語。

日本人からするとどうしても嫌悪感を感じずにはいられないシーンはあった。けど、どうして彼らが原爆をつくり、落とす決断をしたのか、その背景やその当時の彼らの雰囲気を知ることができただけでもこの映画を観た意味は大きい。強い痛みを感じたものの、それでも本作を観て良かったと思う。

「(これ以外に)選択肢はない」これは先日観た『アインシュタインと原爆』でも出てきたセリフだけど、この点は今後同じ過ちを繰り返さないためにも考えていきたいな。本当に選択肢はなかったのだろうか、武力による抑制しか方法はなかったのか。
人の本質は原爆投下の頃から変わっていないはずだし、当時の失敗を120%活かすことこそ大切だよね。

クリストファー・ノーラン監督作品にしては話の展開がすごく早かったな、この映画には色々なことを詰め込もうとしたのかもしれない。
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