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オッペンハイマーのVinylのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.8
「我は死なり
世界の破壊者なり」

物語の9割5分が会話劇であるにも関わらず、目を釘付けにさせる演出や音響。
オッペンハイマー目線をカラーで描き、その他(主にストローズ目線)をモノクロで描く。この2つの時間軸と回想が同時並行で進んでいき、クライマックスに盛り上がり所を持ってくる。

クリストファーノーランの御家芸である時間操作に翻弄されぬよう事前に時系列だけでも予習は必要。

色んな批判意見があるけれど、キリアンマーフィー演じるオッペンハイマーの表情だけでも十分に原爆(広島長崎)の悲惨さは伝わってくるし、実の娘に被爆者を演じさせたことからもノーラン監督の覚悟を感じる。

原爆による惨劇を風化させず、世界中の人の関心を誘うためにもこの映画は日本にとって大切な作品であると思う。
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