良いテンポ感で綺麗にまとまっているスパイアクションムービー！
前提として、ミッション・インポッシブルや007シリーズのような大予算、大スケールのアクション映画とは違いますので、そこを期待して観賞されない方が良いと思います。
こちらの映画はクセのあるキャラクター、そのキャラクターたちによるコミカルな掛け合いやストーリー展開に魅力のある作品です。
ガイ・リッチー監督ならではの独特な言い回しや婉曲的な表現(そして、あえてセレブ俳優に言わせる下ネタ)が随所で出てくるので好きな人にはとても刺さると思います。
そういったセリフ回しがストーリーを追うのを難しくしている印象もあり、自分も初見の際は字幕を読むので精一杯になるシーンもいくつかありましたが、大筋を理解するには問題なかったです。
ガイ・リッチー監督、ステイサム主演作としては前作キャッシュ・トラックのハードなステイサムとは違った、コミカルな演技が見られるところが魅力的です。
一方で、個人的に推したいキャラクターはジョシュ・ハートネット演じるダニー・フランチェスコ。
「アクション映画の大スター」という設定でスクリーンに登場するこのキャラクターは、その設定から映画メタ的な小ネタが散りばめられているのが面白いです。
また、キャラクターとしても、周りが一流スパイばかりの中で、どういった心持ちで何を目標にミッションに挑むのかといったところが描かれ、その変遷に心を動かされました。
総じて、目新しさや派手さはないかもしれませんが、軽妙さの心地よい1本でした。
