強いかな

リリー・グレイス 魔女に囚われた男の強いかなのレビュー・感想・評価

1.4
なんだこの出来損ないのBLみたいな映画は。

ずっと会っていない父が死に、後片付けにきたロニー。そして川辺で自己紹介の練習をする謎の坊主、ジェイク。
実はロニーが拾ったカバンはジェイクが隠した盗品で、取り返そうと揉み合った挙げ句何故かプールに二人でダイブする。一緒にずぶ濡れになった関係だし、なんかちょっと身の上話とかしてバディっぽくなる。

ロニーが父の死因について「“魔女”が関係するんだ!パパが手紙で書いてるんだ!“魔女”を捕まえる!」等と、やや不安なことを言い出して、二人はDIYに励むことに。雰囲気はまるで学祭。
ロニーの服を褒めるジェイク、それに対して「パパが外に出る時は一張羅を着ろっていってたんだ」と照れぎみに笑うジェイク。

そこへ、ジェイクの元仲間達が現れる。
「やばい…俺追われてるからあいつらに殺される…!」とパニック気味のジェイクを逃がし、キメ顔で新聞を読みながら「……男?知らないねぇ、俺は音楽鑑賞中だぜ…?」と牽制するロニー。
しかし心に負の魔女を飼っているロニーを怒らせた瞬間、デッケエサイレンがなる!

ポケモンマスターに呼ばれるがごとく現れる“魔女”!ルックスはほぼお化けだが“魔女”!追われる強盗だったが“魔女”はめっちゃ強い、あと強盗が逃げこんだ部屋はめっちゃ鍵が多い。本当に信じられないくらい鍵が多い。ただ油断は禁物、“魔女”はめっちゃ強いので。

でなんやかんやで強盗をやっつけて、その勢いで“魔女”をやっつける装置に魔女を誘き出し半身を埋め込むことに成功。
ジェイクが探していたカバンの中に入っていたはずのものがなくて喧嘩になる二人。何らかの何かが大量にフラッシュバックするロニー。「“魔女”がやったんだよね……」。
それを見てやっぱりちょっと不安になるジェイク、詰めずに「一回魔女のことはやめようぜ」と説得するもロニーは聞かない。父の病はロニーをも蝕んでいた。

二人で作った装置に吸い込まれてゆきそうなロニーを助けようとするジェイク。バッタンバッタン扉がしまり、あっという間にピタゴラ装置の最後の『ピ』のところみたいな感じでTHE END。
そして二人は永遠に、現実か幻想か“魔女”の火に焼かれるのであった────。


2023年の終わりに眠い目を擦り途中で4回くらい寝落ちしながら朝までかかって見るには難解(?)な映画でした。
やりたいことだけは分かるのに何も分からないシュールさ。

前半の伏線を回収していくよ的な後半でフラッシュバックする映像、何一つアレだ!とならない。前半の総集編?
父の手紙の「幸せになって欲しい」というような台詞と一緒にフラッシュバックする映像に、強盗の笑顔が紛れ込んでて本当に意味が分からなかった。なんで?

BGMとカメラワークが絶妙にダサい。
原爆ドームの写真も飾られてたけど何の示唆だろう。あとなんか途中でカメラに指かかったの?みたいな光の効果とかあって笑った。



2023年はありがとうございました。
来年もまた皆様のレビューを楽しみに生きていこうと思います。どうぞ良いお年を。
本当にBGMとカメラワークがダサかったです。