すぎみさ

MIRRORLIAR FILMS Season2のすぎみさのネタバレレビュー・内容・結末

MIRRORLIAR FILMS Season2(2022年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

全体的にはよかった。
でも、一部ん?ってなる作品もやはりありました。オムニバスだから、しゃあない。
もうこの2時間を通してではなく、一つ一つの作品として感想を書きます!

『point』は好きだった。
言葉は通じ合ってなくても、心とか今までの二人の記憶とか経験が繋がってて。
なんか、雰囲気も好きだった。ストーリーも、あーだからこうだったんだとかわかりやすかったし。
それぞれが大切な人の死と、生きている間の時間の使い方と向き合って。自分も後悔ないようにしないとと思いました。

『The Little Star』は、うーん、私は好きじゃなかった。
最後、あれで救われたのかな?主人公は。
戦闘シーンとか、妄想の中の話ならいいんだけど、現実的じゃないよね?とか、無駄なことを考えてしまいました。

『Denture Adventure』は、えっと…、これは、老婆が魔法の金歯をつけたことで若返って青春を謳歌するという、怪しい彼女みたいな展開かと思いきや、え?オチどういうこっちゃって感じで、私にはよくわかりませんでした。
私の理解力が足りませんでした…。

『King & Queen』は…、え???え?????みたいな感じです。
これだけ特に毛色違いすぎ笑

『煌々 go on a picnic』は、なんか痛い母親がいて、恋人とか周りの人たちの目とかに悩んでんのかぁと思ってたら最後のシーンで鳥肌ゾワゾワ。
痛い母親かもしれないけど、母親は母親なりに考えがあって、想いもあって、息子も母親のこと別に嫌いじゃないんだろうけど、恥ずかしいとかが先走ってるし。
そのときそのときにしか、伝えられないこととか、やってあげられないことってあるから、その瞬間でいかに伝えられるかを大事にしないとねって思った。

『適度なふたり』は、全然映画っぽくないし、すごく短いけど、よかった。
でも、映画内での話だから大袈裟とは言えども共感の嵐だし、どんなにいいカップルでも本人たちの中でしかわからない問題いっぱいあるよねーって思った。結局お互いがどこまで許して、歩み寄って、適度な答えを出すことができるかだよなぁと。

『愛を、撒き散らせ』は、あー、グサグサ(誉め言葉)。
監督が志尊淳君だって、最後の最後のエンドロールで知ったんだけど、ヤバい。俳優としても強いし、最強って思った。
「どうせわかってくれない。」「もう遅い。」「話しても無駄。」、挙句の果てに「自分の立場まで降りてきて、それを乗り越えてから励ましてみろ。」、正直すごく刺さった。胸が痛かった。
主人公もちょっと言葉が至らない点があったとは思うけど。
こっち側としての無力感とか、同じ立場に立ったことがないからこその理解のなさとか、とにかく話を聞きたいけど言ってくれないもどかしさとか、詰め合わせ。

『巫.KANNAGI』は、これもまた重い。
貧困に喘ぐ親子がたどる末路。この映画では、親は子のことを想っていない訳ではない、子は親のことをすごく愛している。でも、愛だけでは生きていけない現実がすぐそばにある。どんなに努力しても生きることができなかった。
最後の、ニュースを読み上げているキャスターの声がどこか他人事に聞こえる。それが、たぶんこの日本で暮らしていて、貧困なんて関係ない人たちの声だと思う。私も含めてだけど。こうなる前にどうにかできなかったのか、こういう人たちに優しい社会をつくりましょう。口だけだもんなぁ、結局。

『インペリアル大阪堂島出入橋』は、ちょっと難しかったなぁ。
結局、人の人生ってこんなもんなんだよねぇって、呆気ないし、いつの間にか年をとって、大切な人や物がいなくなったりするし。
じゃあ、俺もその大切な物である自分の店と料理と共に死んでやるって思ったんだろうけど、他人に料理を踏みにじられて、改めて、あ、これって自分の人生の全てだったんじゃなくて、人生のほんの一部分だったんだって知る。
人生ってそんなもんなんだろうなぁ、私自身はまだそんなに長く生きていないからわからないけど。

全体の流れで一つ、一部は命とかをテーマにしてるからまとめるのはわかるけど、どういうコンセプトでこの9作品を一つにまとめたのかは、よくわからないけど。なんか毛色違う作品が何個かあっていい意味でも悪い意味でも気が抜ける~。

なんか長くなったなぁ、レビュー笑
すぎみさ

すぎみさ