Martita

デューン 砂の惑星PART2のMartitaのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.3
この映画の封切りはとても待ち遠しかった。Part1 を見てからしばらく経つので、前日にAmazonプライムで復習してから見に行った。観客は私たち60代夫婦とよく似たカップルが多く、きっとほとんどが40年前のデイヴィッド・リンチ監督の映画を見た人達だろう。観客の中の若者達が国際色豊かだったのは、この映画が世界で評価されていることの表れだろう。

この映画のPart1が公開された2021年には、確か「前編」と書いてあったので、今回はあくまで「後編」のつもりで見に行ったのだが、なんと、「後編」と言う言葉は消えて、Part2となっていることに気づいた。従って、ストーリーは多分予定されていたものより長大になり、描き方もとても丁寧になり、デイヴィッド・リンチ監督がすっ飛ばした大半が、とてもわかりやすくなったことは言うまでもない。次作への布石が随所に散りばめられている。

ヴィルヌーヴ監督はカナダを代表する映画監督であり、中でも「灼熱の魂」は心に深く突き刺さるような大きな衝撃を感じた映画だ。このDuneでも同じ緊迫感が全編を通して流れている。ほとんどが砂漠の場面なのに映像は素晴らしく美しい。さらに素晴らしいのは音響だ。重苦しい緊迫感はこの音響が生み出している。

フランク・ハーバートが原作を書いたのは1965年だと言う。さすがに設定が古いところはあるかもしれないが、個人的にはスターウォーズよりずっと気に入っている。スターウォーズが世を席巻した時には、そのサガが完結するのを見ないまま亡くなった方々も多くいたと察するが、今や私も同じ心境だ。完結するのをちゃんと見届けたいので、お願いだから早めに次作を作って下さいね!
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