ぶみ

デューン 砂の惑星PART2のぶみのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
3.5
未来を恐れるな。

フランク・ハーバートが上梓したSF小説『デューン』を、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、ティモシー・シャラメ主演により映像化したSFドラマで、同監督の2021年製作『DUNE/デューン 砂の惑星』の続編。
ハルコンネン家の陰謀により全滅したアトレイデス家において、王子ポールが復讐に立ち上がる姿を描く。
前作は鑑賞済み。
主人公となるアトレイデス家のポールをシャラメ、恋人チャニをゼンデイヤ、母をレベッカ・ファーガソン、ポールへの武術指南者ハレックをジョシュ・ブローリン、ハルコンネン家の当主となる男爵をステラン・スカルスガルド、男爵の甥をデイヴ・バウティスタが演じているほかハビエル・バルデム、シャーロット・ランプリングといった前作からのメンバーに加え、オースティン・バトラー、フローレンス・ピュー、クリストファー・ウォーケン、レア・セドゥ、アニャ・テイラー=ジョイ等が登場。
物語は、皇帝とハルコンネン家が支配する世界において、アトレイデス家のポールが先住民であるチャニとともに反撃に出る姿が中心となるが、前作が本作への壮大なる序盤であり、殆ど物語が動かなかったことから、映像や音楽がリッチであったのにも関わらず、睡魔との闘いが中心となるほど退屈な内容であったのに対し、本作品は全体からすると物語が動き始めてからのスタートとなるため、冒頭から圧倒的な映像体験を堪能できることに。
その物語自体も、当然の如くカタカナのオンパレードかつ登場人物も多いので、一見するとややこしいのだが、やっていることは至ってシンプルなので、途中これ誰だっけって思いながらも、それなりに楽しむことができたのは良かったところ。
ただ、若干爆発シーン等で、CGに安っぽさが見られたり、基本砂だらけの惑星の絵面であることから、大きさを比較するものがあまりないため、パッと見で対象物が大きいのか小さいのかわからないシーンが少なからずあったのは残念だったところ。
アクションそのものはオーソドックスではあるものの、サンドワームを手懐けて高速で乗り回したり、はたまたポールのカリスマ性を感じさせる演説シーンがあったりと、前作が嘘のようにエンタメ性がアップしており、前作よりも長尺でありながら睡魔に襲われることなく楽しめたとともに、私の守備範囲にはそれなりの数の映画館がある反面、IMAX対応シアターがなく、何気にIMAX難民であるため、通常のスクリーンで観たのだが、それでもハンス・ジマーが紡ぎ出す低音でシートのビビりを感じることができた一作。

砂漠に運命を委ねよ。
ぶみ

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