カトゥさんの映画レビュー・感想・評価

カトゥ

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ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

3.7

悪くは無いが特別な何かを得た感じはしない、それが劇場を出た時の印象。
世界中の、というか主にアメリカと中国の「Ghost in the Shell」に魂を奪われたオタク兼映画制作者達が、リスペクトと金
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STAND BY ME ドラえもん(2014年製作の映画)

1.0

ドラえもんの泣ける部分を切り貼りして、現代的なCGで映像化したらこんな感じになるのか。

僕はドラえもんファンには程遠いが、どうにもグロテスクに感じてしまった。
ここまで観る側の自意識に寄り添って、つ
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マン・ダウン 戦士の約束(2015年製作の映画)

3.5

実は予告編だけの前情報で、SFだとばかり思って映画館に行ったのでした。
簡単に言うと帰還兵のPTSDもの。それはもう最初の頃に明らかになるから、じゃああの謎に満ちた予告編は何だったのだと思うのだけれど
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ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜(2017年製作の映画)

4.0

映画館を出た時の周囲の雰囲気や、その後のネットのレビューからは、「思っていたのとは違う」とか「なんだかよくわからなかった」という感想が多い様子。
たぶん予告編や、冒頭のシーンから誤解をして、つまり「こ
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未来を花束にして(2015年製作の映画)

4.8

気高さとはこういうものか、と圧倒された。

前評判の高さと、ポスターや邦題の大きな改変で有名になった作品(ポスターは僕もやり過ぎだと思う)。
原題の「Suffragettes」から判るとおり、イギリス
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ワイルド わたしの中の獣(2016年製作の映画)

3.5

理解して納得して楽しむ、そんな作品ではなかった。
でも、いかにもミニシアター的な映画で、僕は気に入った。

孤独で職場にも馴染めない若い女性が、偶然出会った狼に惹かれ、部屋に連れてきてしまう。狼への欲
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火垂るの墓(1988年製作の映画)

4.0

子供の頃は「戦争は怖いです。よくないと思いました」と思ったし、感想を書けといえばそう書いただろう。
今の目で見ると、この映画の怖さは、戦争とは切り離して考えることができてしまう。
 
それは、知らない
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ハリー・ポッターと秘密の部屋(2002年製作の映画)

2.6

綺麗な映像と、薄いストーリー。ハリー・ポッターシリーズは、それが不満で観るのを止めた。
悪者が悪いのは悪いから、みたいな単純さも、起承転結が単純に続くストーリーも、なまじ映像と世界観がしっかりしている
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アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男(2015年製作の映画)

4.5

アイヒマン。ナチスドイツの士官であり、悪名高き「ユダヤ人“輸送”計画」の実行者。ムッソリーニ解放作戦などの、まるで映画のような大胆不敵な活躍でも名を残している。写真が残っているが、その強い目の光は、た>>続きを読む

ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

3.3

どうしようもなくしょぼくれた中年探偵が出てくる映画には、特有の魅力がある。いつもは迷子猫探し、でもいざとなったら…みたいな奴ではなくて、本当に徹頭徹尾ダメな探偵こそ素晴らしい。仕事も300$とかその程>>続きを読む

アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(2015年製作の映画)

4.0

少し前までSFだった戦争のかたち、いわゆるネットワーク化された兵器による、非対称かつ予防的な対テロ戦争の映画。

舞台はアフリカのケニア。
イスラム過激派の要人の、身柄確保または殺害が目的のミッション
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いのちのかたち 画家・絵本作家 いせひでこ(2016年製作の映画)

3.0

大好きな作家である「いせひでこ」さんの映画とあって、万難を排して映画館へ行き、堪能した。

あの大震災と原発事故、そして絵本作家という組み合わせから、どこか政治運動臭さを感じていたのだが、映画そのもの
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天使にショパンの歌声を(2015年製作の映画)

4.0

タイトルだけだと「天使にラブソングを」みたいな感動作を想像してしまうが、もっと生真面目な、フェミニズム的観点からの闘争と挫折を描いた作品だった。
そもそもショパンはそれほど物語の中心に無い。この種の作
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海賊とよばれた男(2016年製作の映画)

2.0

あの有名な利権争い、出光興産の中東進出を題材にした映画。「日本を元気にする」という意気込みは伝わってくるけれど、大作というよりも大ざっぱに過ぎる作品というか、あえて阿呆になって楽しむ系の作品に仕上がっ>>続きを読む

不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

4.6

雑誌やweb記事のサブカル特集には必ず登場する、世界一有名なカルト映画。といってもかつての東側、特にソビエト本国では普通に有名な作品であり、若者達が日常会話で劇中の台詞を引用する程度には定着したSF作>>続きを読む

グレムリン2/新種誕生(1990年製作の映画)

3.5

ふと思い出した。
この映画の舞台、「クランプタワー」って、なるほど「トランプタワー」がモデルか。
確かオーナー(?)が「クランプ氏」だった気がする。
何かきっと、わざわざ惨劇(?)の舞台に選ばれるよう
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神聖なる一族24人の娘たち(2012年製作の映画)

4.8

可愛くて怪しくて、他に類を見ない作品。
旧ソ連領のマリ共和国を舞台に、24人の女性が登場する連作。
 
いわゆるフォークロア調というのか、大昔のクウネルとかに取り上げられそうな「真っ白い麻布に伝統的な
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

3.8

心地よい絵空事を丁寧に作り出した、と書くと揶揄しているみたいだけど、なかなか真似できない素晴らしさがある。
教訓も発見もなく、ただ愉しくて高品質。映画公開後に、“かもめ食堂”的なものを採り入れたお店が
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沈黙 SILENCE(1971年製作の映画)

4.5

遠藤周作原作の「沈黙」。監督はスコセッシ氏。この組み合わせでどういう作品になるのだろう、と興味と心配があったのだけれど、想像以上に見応えのある、“強い”映画だった。
 
ちょっと上映時間が長い気はする
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おいしい生活(2000年製作の映画)

4.0

努力や悪巧みがまるで思惑とは違う素敵な結果を招いてしまう、そんな映画は大好物です。
 
 

ウッディ・アレンの良いところが迸っている。でもマニアックな「映画好き向け」ではないところが素晴らしい。
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ある天文学者の恋文(2016年製作の映画)

3.6

「死んだ恋人から届く手紙」という、古典的な形式ではあるが、本作ではただ手紙だけではなくて、動画やメールや宅配サービスが駆使されていて、つまり死んだ相手からの情報量が増えている辺りは現代的かつわかりやす>>続きを読む

ライトスタッフ(1983年製作の映画)

4.0

ライトスタッフ。正しい資質、そして、最高のチームを指すことば。
この映画では、飛行機のテストパイロット、そして黎明期の宇宙飛行士を描くことで、“ライトスタッフ”とは何かを深く掘り下げていく。
古い作品
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スモーク(1995年製作の映画)

4.9

大好きな作品。
AmazonやGoogle Playでも鑑賞できるけれど、今は地元の映画館でリマスター版が上映中とのことで、思いがけずスクリーンで楽しんできた。映画館で観ることができて本当に良かった。
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エベレスト3D(2015年製作の映画)

3.0

世界最高峰、エベレスト。
90年代に商業登山(ギャラさえ払えば誰だって挑戦できる仕組み)が整備され、大金持ちから登山マニアまで殺到した結果、事故と災害が激増した。その最も凄惨だった1997年を描いた作
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

4.0

スピンオフはこうでなくっちゃ、というお手本のような作品。こういうものを見たかった、と考えるスターウォーズ・ファンも多いのではないか。
 
ハリウッドSF映画のシリーズものに関しては、あまり期待しないこ
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127時間(2010年製作の映画)

4.0

岩に挟まってしまった登山家が体験した、悪戦苦闘の“127時間”を描く。
肉を切らせて骨を断つ、なんて表現があるが、この映画では自分自身の肉や骨こそが脱出を阻む敵であり、もう想像しただけで身体に力が入っ
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トゥモローランド(2015年製作の映画)

3.0

ディズニーランドで唯一、場所性から意図的に切り離されたエリア、それがトゥモローランド。未来の国。それも、60〜80年代の、輝かしい未来世界を示す区画。
 
この映画はお世辞にもよく出来ているとはいえな
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ペイルライダー(1985年製作の映画)

3.6

いかにも西部劇な作品ではあるが、単純な勧善懲悪ストーリーの端々に現れる、「これって別の見方ができるんじゃないか」という細かな演出によって、観る側を飽きさせない。かといって「ジャンルものの形をした小難し>>続きを読む

SPY/スパイ(2015年製作の映画)

3.5

完璧なスパイ映画だが、主人公がおばちゃん。
完璧なおばちゃんが強いというだけで面白い。他の人達も、きちんと真面目に暴力と陰謀の世界を演じていて、だからこそ楽しい。あまり興味が無くとも知っている「スパイ
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魔女の宅急便(2014年製作の映画)

1.0

ジブリ映画の「魔女の宅急便」は好き。でも原作絵本シリーズも大好きで、その絵本のエッセンスが少しでもあればと僅かな期待を抱いたのですが、まあ予想通りに残念な作品でした。
よく漫画原作の実写映画で出くわす
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

5.0

良い映画は数多くあれど、多くの人に観てもらいたい作品となると難しい。本作は、その「万人に薦められる名作」だった。
 
 
あらすじからわかるように、第二次世界大戦を“海軍の街(呉 広島)”とその周辺で
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リトル・ボーイ 小さなボクと戦争(2014年製作の映画)

4.5

まるで30年前の映画を新品のフィルムで観ているような不思議な雰囲気。シーンの切り替えや音楽の使い方なども、悪い言い方をすれば「ダサい」。でも本作の場合、おそらくそれは狙ったものなのだろう。映画らしく作>>続きを読む

間宮兄弟(2006年製作の映画)

3.6

原作を、より優しい視点で映像化した、そんな映画。
くすっと笑える場面が数分ごとにある。ぱっとしない、でも生活スタイルを確立している兄弟のマイペースさは、人によってはイライラするかもしれない(一緒に観た
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

4.5

まだ自他共に認める若者、青二才の頃を思い出させる映画。
特に何があったわけでもないのに、なんとなくサボって大きな公園で時間をつぶす、そんな習慣を持っていた時期が、人生で何度かあった。いわゆる“ほっこり
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第9地区(2009年製作の映画)

4.7

どの国にもそれぞれ笑ってしまうしかない病理というのがあって、それを独自の文法で切り取って、なおかつそれを新しいエンターテイメントに仕立てた。そんな映画。

病理だけならいくらでも描いてきたのが映画とい
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ホテル・ルワンダ(2004年製作の映画)

4.4

感動することが下劣とまではいわないが品の無い行為だと思えてきてしまう、そんな過酷な映画。

誰が言ったか、「こてんぱん映画」というカテゴリがある。簡単に言うと、感情移入の余地が無い作品のこと。最近では
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