オーウェンさんの映画レビュー・感想・評価

オーウェン

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ダークマン(1990年製作の映画)

4.8

この映画を一言で言うならば、"あまりにも魅力的なダーク・ヒーローの誕生「ダークマン」"。

この映画「ダークマン」ほど、サム・ライミ監督のコミック・オタクぶりを発揮したものはないと思います。

全編が
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8 Mile(2002年製作の映画)

5.0

デトロイトの貧しい白人家庭出身の孤独な青年。
昼間は工場で働き、恵まれたラップの才能を仲間にも披露するが、大一番でチャンスをものに出来ないでいた彼が、自らの出自や胸のうちにある怒りを克服し、周囲に才能
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炎のランナー(1981年製作の映画)

5.0

この映画「炎のランナー」は、自分の生き方を信念をもって曲げない男達の物語ですね。

製作者のデヴィッド・パットナムは、1981年の「炎のランナー」の製作意図を「世界の若者達が新しい聖火をかかげ、本来の
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荒野の決闘(1946年製作の映画)

5.0

この映画史に残る不朽の名作「荒野の決闘」は、保安官ワイアット・アープ兄弟と無法者クラントン一家の、宿命的な対決を描いた作品だ。

ジョン・フォード監督は、格調高い演出で"詩情の漂う人間ドラマ"を作り上
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疑惑の影(1942年製作の映画)

5.0

退屈な日々を過ごす娘チャーリー(テレサ・ライト)の所へ、突然、彼女の叔父(ジョゼフ・コットン)が現われ、しばらく一家とともに暮らすことになる。

自分と同じ名前を持つこの叔父を、娘は幼い頃から敬愛して
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ナッシュビル(1975年製作の映画)

5.0

この映画「ナッシュビル」は、社会と人間を凝視したロバート・アルトマン監督の群像劇の秀作だと思います。

1975年の第48回アカデミー賞の作品賞は、精神病院を舞台に権力対個人、管理者対非管理者の問題を
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雨に唄えば(1952年製作の映画)

5.0

1930年代後半から1950年代にかけて、MGMが製作した数あるミュージカル映画の最高峰、と言うより、アメリカ映画史に残る傑作が「雨に唄えば」だと思います。

この映画は、もう何度も数えきれないくらい
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カプリコン・1(1977年製作の映画)

4.8

この映画「カプリコン・1」は、SF政治スリラーの傑作だと思います。
1978年のお正月映画として「オルカ」と二本立て公開され、当時、興行の本命が「007私を愛したスパイ」、対抗馬が「カプリコン・1」と
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トム・ジョーンズの華麗な冒険(1963年製作の映画)

5.0

この映画「トム・ジョーンズの華麗な冒険」は、1963年度のアカデミー賞、ゴールデングローブ賞で最優秀作品賞を受賞した、英国の鬼才トニー・リチャードソン監督の作品。

この映画の前年の「長距離ランナーの
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草原の輝き(1961年製作の映画)

4.8

「草原の輝き」は、名匠エリア・カザン監督が、1920年代のアメリカ中西部を舞台に、青春の愛と性の苦悩を描いた作品ですね。

恋人に捨てられ精神錯乱になった彼女が、鏡の前で髪を切る。
教室でワーズワース
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007 ロシアより愛をこめて/007 危機一発(1963年製作の映画)

5.0

この映画「007 ロシアより愛をこめて」は、1963年製作、ショーン・コネリー主演、テレンス・ヤング監督によるシリーズ中の最高傑作だと思います。

暗闇の庭園の中で、いきなりボンドが殺されるという意表
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さらば友よ(1968年製作の映画)

4.3

このフランス映画「さらば友よ」は、フランスを代表する大スター、アラン・ドロンがハリウッドから、当時まだバイプレイヤーだったチャールズ・ブロンソンを相手役に迎えて共演した犯罪映画の傑作です。

監督はジ
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哀しみの街かど(1971年製作の映画)

4.3

挫折と絶望の中で、ひたすら愛し合おうとする男と女を鮮烈に描いた作品が、この「哀しみの街かど」だと思います。

この映画「哀しみの街かど」が公開された1971年は、「ある愛の詩」が大ヒットし、"愛とは決
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アダプテーション(2002年製作の映画)

4.9

この映画「アダプテーション」は、書けない時の脚本家の苦悩を虚実織り交ぜて描き、自虐的で内向的な仰天するような世界を描いた秀作だと思います。

この映画は、チャーリー・カウフマン脚本、スパイク・ジョーン
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かくも長き不在(1960年製作の映画)

4.5

この映画「かくも長き不在」は、1961年度カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作品。

バリの郊外で、カフェを営むテレーズは、ある日、店の前を通った浮浪者を見て驚愕する。
第二次世界大戦中、ドイツ軍に連れ去
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破壊!(1974年製作の映画)

4.0

このハリウッドの職人監督、ピーター・ハイアムズの映画「破壊!」は、馬面でもっさりしているエリオット・グールドと、丸顔でチンマリしているロバート・ブレイクの凸凹コンビの刑事が活躍する作品だ。

二人の顔
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山猫は眠らない(1993年製作の映画)

3.8

パナマの麻薬組織のボスと、彼の援助を受けて政権を握ろうとする将軍。

この二人を暗殺するため、二人のスナイパーが、パナマのジャングルの中に潜入する。

トム・ベレンジャー扮するベテランのスナイパーは、
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ザ・ロック(1996年製作の映画)

4.2

この映画「ザ・ロック」は、今は観光名所となっている、アルカトラズ刑務所が舞台。

アメリカ軍に反旗を翻した兵士ら14人が、観光客の命と、神経性毒ガスを積んだロケットを盾に、1億ドルを要求。

化学兵器
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ダラスの熱い日(1973年製作の映画)

4.5

この映画は、アメリカ現代史上最大の謎ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件の真相に迫る政治スリラーの傑作だ。

この映画の脚本を書いたのは「ジョニーは戦場へ行った」を監督し、「スパルタカス」や「パピヨン」
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バラキ(1972年製作の映画)

3.0

この「バラキ」は、ノン・フィクションの映画化としては実証性が希薄で、ギャング映画としては事実に足を引っ張られて、フィクション化が不徹底な作品だと思います。

この映画「バラキ」は、監督が007シリーズ
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007 ドクター・ノオ/007は殺しの番号(1962年製作の映画)

4.0

この映画「007ドクター・ノオ」は、007シリーズの記念すべき第1作目の作品で、ショーン・コネリーの初代ジェームズ・ボンドが大活躍するんですね。

この同一のキャラクターを主人公にしたスパイ映画として
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ナイトホークス(1981年製作の映画)

4.0

この映画「ナイトホークス」は、シルヴェスター・スタローン主演の刑事映画。

刑事映画の最大のポイントは二つあって、一つは主人公の刑事に、どんなキャラクターを持たせるか。
スーパーマン刑事にするのか、人
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評決(1982年製作の映画)

5.0

第55回アカデミー賞で、この映画「評決」は、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、脚本賞にノミネートされていましたが、何一つ受賞出来ませんでした。

特に、過去5回も主演男優賞にノミネートされながら
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殺人捜査(1970年製作の映画)

5.0

アカデミー最優秀外国語映画賞、カンヌ映画祭審査員特別賞受賞作のエリオ・ペトリ監督の「殺人捜査」を久し振りに観直しました。

ローマ市警の鬼と言われているエリート警察官が、情婦を殺害し、現場にわざわざ数
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死霊のはらわた(1981年製作の映画)

4.0

サム・ライミ監督のホラー映画は、ほぼ無条件に楽しめる。
笑えて、頭が切れて、遊びが多いからだ。

特に、この「死霊のはらわた」は、文句なしに楽しめる傑作だ。

話自体は、類型を出ない。森の小屋で週末を
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パララックス・ビュー(1974年製作の映画)

4.2

この「大統領の陰謀」「ペリカン文書」を撮った、社会派のサスペンス映画を得意とするアラン・J・パクラ監督の「パララックス・ビュー」は、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件を思わせる、政治サスペンス映画の秀>>続きを読む

カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)

5.0

この映画「カイロの紫のバラ」は、人間の孤独な心を優しく、温かいまなざしで見つめる人間凝視の秀作だと思います。

この映画は、ウッディー・アレン監督自身が、自作の中で好きな6本の内の1本として挙げていて
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サムライ(1967年製作の映画)

5.0

この映画「サムライ」は、サムライの孤独な死と寡黙なプロの殺し屋の死を鮮やかにオーバーラップして描いた、ジャン・ピエール・メルヴィル監督のフィルム・ノワールの秀作だと思います。

この映画は、フランス映
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(1971年製作の映画)

5.0

この映画「恋」は、1971年にカンヌ国際映画祭でグランプリ(現在のパルムドール賞)を受賞した秀作だ。

原題は「The Go-Between」と言って、「とりもち」という意味らしい。
監督は赤狩りでハ
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ミクロの決死圏(1966年製作の映画)

4.3

東西冷戦時代に、その両陣営で研究を競う、物質ミクロ化技術の秘密を握るチェコの科学者が、鉄のカーテンから亡命するが、途中で撃たれ、脳に重傷を負ってしまう。

そこで、西側陣営の軍部は、治療のために情報部
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禁断の惑星(1956年製作の映画)

4.0

このSF映画「禁断の惑星」は、今から250年後には人類は星の世界へ植民を開始する、シェイクスピアからフロイトまで援用したSF映画の傑作だと思います。

この「禁断の惑星」は、MGMが初めて製作した本格
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未来惑星ザルドス(1974年製作の映画)

4.7

この映画「未来惑星ザルドス」は、評判が今一で、よく訳がわからないとか、ひとりよがりの映画だとか言われているようだが、そんな事はなくて、退屈するどころか、知的イマジネーションを刺激されて、非常に面白い作>>続きを読む

ある日どこかで(1980年製作の映画)

4.3

この映画「ある日どこかで」は、初恋にも似た瑞々しい恋の予感をうまくとらえ、恋の高ぶりを知った時の、胸が切なさで締め付けられんばかりの思い出を、えも言われぬ訝しさを、そっと心の奥底にしまい、いつまでも大>>続きを読む

ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝(2008年製作の映画)

3.5

この作品では、舞台をシリーズ当初のエジプトから中国に移していますね。
こうなると、もはやなんでもアリ。ついに、このシリーズの邦題の「ハムナプトラ」って、何の意味もなくなったんですね。

シリーズのヒロ
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ビバリーヒルズ・コップ(1984年製作の映画)

4.0

この映画「ビバリーヒルズ・コップ」は、笑い転げて、グサリと胸を刺される映画で、とても面白かったですね。

第一のポイントは、主人公を演じているエディ・マーフィのうまさ。
「48時間」「大逆転」で、大変
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ボディ・ダブル(1984年製作の映画)

4.8

この映画「ボディ・ダブル」は、アルフレッド・ヒッチコック監督の「めまい」「裏窓」にオマージュを捧げた、ブライアン・デ・パルマ監督ワールド全開のサスペンス・スリラーの傑作だ。

この映画の題名の「ボディ
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