うさこさんの映画レビュー・感想・評価

うさこ

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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.0

我が子に自分の夢を託し、一家で一つの夢を成し遂げようと努力することは、尊いようにも見えるけど実は教育虐待と紙一重。子どもたちは自ら望んでプロレスの道を極めようとしているふうに見えるが、そうしないと評価>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

原爆の実験に成功し、原爆の父と呼ばれたオッペンハイマーの伝記。広島や長崎の被害状況の直接的な描写はないものの、「原爆が戦争終結を促して多くの人の命を救った」というアメリカでの通説に疑問をなげかける画期>>続きを読む

SUGA: Road to D-DAY(2023年製作の映画)

5.0

あれだけ成功している人が、ストイックに身を削るようにして音楽を作ろ続けている姿に胸を打たれました。思いがけず、何度も涙がこぼれてしまいました。音楽に対するユンギさんの想いがガンガン伝わってきて見ている>>続きを読む

ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

4.5

ウェールズの片田舎で、主婦が仲間を集めて競走馬を育てる物語。何歳になっても生きる目的を追い続けたり、胸の高まりを求めたりすることを止めなくてもいいんだよ、という熱いメッセージが伝わりました。

ウェー
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ノートルダムの鐘(1996年製作の映画)

4.5

劇団四季の公演前後に視聴。アラン・メンケンさんの楽曲が荘厳で素晴らしいです。オープニングの「The Bell of Notre Dome」で語りを散りばめながらの合唱は鳥肌もので物語に引き込まれるのに>>続きを読む

バケモノの子(2015年製作の映画)

3.2

前半はワクワクする展開だったんだけど、後半、女子高生が出てきてから一気に盛り下がった感があります。

修行しながら成長していく過程のシーンは、ライオンキングとか、かなり昔の映画だとベスト・キッドとか、
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.5

「君の名は」でも震災のメタファーであると思われる災害が出てきたけれど、本作では東日本大震災をはじめ、日本各地で起こった災害をたどり、死者を悼みながら主人公たちが旅をするという、直接的なメッセージ性が強>>続きを読む

キャッツ(2019年製作の映画)

2.0

CG加工された猫姿が気持ち悪いということは覚悟して見たのですが、それ以前の問題で、この監督は(レ・ミゼラブルで大成功したトム・フーパーさんだけど)本当にキャッツが好きなんだろうか、本心は「猫が主役のミ>>続きを読む

レ・ミゼラブル ザ・オールスター・ステージ・コンサート(2019年製作の映画)

5.0

ひな壇みたいなセットと、スタンドマイクのみ。俳優は衣装はつけるものの動きはほとんどなくスタンドマイクで歌うだけ。それでも素晴らしい楽曲と演技者がいればミュージカルって成立するんだな、と感動の2時間半で>>続きを読む

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.0

不穏なオープニング、訳ありな感じの登場人物たち、孤島という逃げ場のない場所。すごく期待しながら見始めたのだけれど、確かに面白い展開ではあったんだけど、ちょっと雑なプロットで最後はガッカリしてしまった。>>続きを読む

ファーゴ(1996年製作の映画)

4.1

テレビシリーズを見始めて、面白くて止まらないところをむりやり止めてオリジナルに戻ってきた。何年かおきに見ているけど、軽い気持ちで始めた悪事を補填するためにドツボにはまる感じが面白い。

何より好きなの
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

パリピな夫婦がゴキゲンに暮らしてるけど何か謎がある、というところから始まるんだけど、この「何かおかしい」という状態が長すぎた。フローレンス・ピューが延々と怖がったり怒ったりしてる様子を見ながら、ミッド>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.3

この映画には、ほぼ女性しか登場しない。冒頭マリアンヌを連れてくる船頭、終盤にちらりとうつる屋敷の当主のみ。抑圧されているものの、すべてが閉ざされている女性だけの世界で、彼女たちの喜びや悲しみ、葛藤を表>>続きを読む

ガール・イン・ザ・ピクチャー:写真はその闇を語る(2022年製作の映画)

3.7

女性は、美しく、賢く、優しく、希望にあふれていたという。突然姿を消した彼女はストリッパーとなり、道ばたで瀕死の状態で発見され、亡くなった。

そんなふうに始まったドキュメンタリー。おぞましい事実が次々
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.8

35年ぶりの第2作。公開数年後に見た前作も素晴らしいと言われているが、正直私は第一作目については当時も最近アマゾンで見たときも、航空シーンはわけがわからず少々退屈してしまうこともあった。今回ももしかし>>続きを読む

トップガン(1986年製作の映画)

3.6

新作を見る前に復習。

トム・クルーズがこんなに魅力的だったとは! ハンサムな上にキュート。マーベリックの向こう見ずな感じがバッチリはまっていて、これは世界中が夢中になるわな~って感じ。(しかも35年
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.5

最終日に見に行けて本当によかった、音のない世界に生きる家族と、音楽の道を目指す娘の物語。ユーモアと愛情がいっぱいで心を温かくしてくれる映画。

事前情報なしで見に行ったので、両親と兄を演じているのが当
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ブーリン家の姉妹(2008年製作の映画)

3.5

Netflixでおすすめに上がってきて、エリザベス女王一世のお母さんのお話だなと何となくの興味で見始めたところ、豪華キャストが次々登場するのでそっちに驚いてしまった。

姉妹がナタリー・ポートマンとス
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

4.6

Amazonレンタルで十数年ぶりに鑑賞。50年前の映画とは全く思えないドラマチックな展開で長い尺ではあったがあっと言う間に見終わった。

まず、静と動の対比が素晴らしい。ドン・コルレオーネもマイケルも
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.2

昔から大好きで何度もリピートしている作品で楽しみにしていましたが、期待以上の作品でした。

原作を損なうことなく、社会背景をクローズアップさせることでストーリーに深みが増しました。(まあ、ラブストーリ
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劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

3.7

ゲイのカップルが主演のラブコメ。大きな事件が起るわけではないが、日常の小さな幸せ、避けられない偏見などを淡々と綴っていくことで、同性カップルもあなたと同じように日常を生きているという強いメッセージにな>>続きを読む

エリック・クラプトン/ロックダウン・セッションズ(2021年製作の映画)

4.5

イギリスの田舎にある古い邸宅で行われたセッションの模様。土曜の夜、心にしみる曲ばかりでした。2曲目のNobody Knows You When You're Down And Outくらいでもう、その>>続きを読む

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.0

ミッドサマーで「見るんじゃなかった」と思いながらも、もう一度見返していろいろ確認し(笑)、前作も見てしまったのだから、アリ・アスターの作戦に見事にはまったのかもしれない。

この映画は家族問題がテーマ
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オアシス:ネブワース1996(2021年製作の映画)

4.7

当時、ブリットポップが大好きだったので懐かしい気持ちで見に行った。(私はPULP派だったけど)冒頭から「トレインスポッティング」の一部が流れたり、電話を抱えて(コードで壁とつながっている電話である。)>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

2.5

美しい景色と爽やかな民族衣装、伝統的な儀式、それを祝う人々。対照的な惨殺シーン。カルトな世界で描かれるホラーでしたが、正直長くて退屈なシーンも多く、よく分からなかった。

カップルの女性が不安定で男性
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イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

4.0

ラップまじりの曲がどれもカッコよくて、モブダンスも一流で、とても楽しめました。アメリカのエンタメ万歳って感じでした。

プエルトリコやドミニカのような中米系アメリカ人を題材としたミュージカルは珍しくて
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.9

Netflixのおすすめを何となくつけてみたら止まらなくなり、最後まで一気に見てしまった。

教養のある美しい妻と郊外に住むライター。地元の大学で教鞭もとり、バーを所有し、誰もが思う理想の夫婦に突然、
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.0

前作はリアルタイムで劇場に見に行き、その後も何度かリピートした。サントラも含めて大好きな映画の一つ。その20年後。

20年なんてあっという間で、自分自身もそんなに時が過ぎたと思わずに生きてきた。しか
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君の名は。(2016年製作の映画)

4.0

大晦日に家族で見ました。あれだけ大人気だったことが理解できる秀作でした。

入れ替わる二人の生活が不思議と楽しそうで、それだけにその後の展開には胸が痛みました。すぐに大震災がモチーフになっているのだろ
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

3.0

絵がキレイ、音楽がカッコいい、話はわかりやすい。それなりに楽しめたけど、「千と千尋の神隠し」を抜く勢いと聞くと、「そうなのか?」と思ってしまう。序盤に期待しすぎたせいかもしれない。

「無限列車編」と
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続·ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画(2020年製作の映画)

3.7

かなり下品なシーンに挫折しかけること数回。でも評判が良いことを信じて見続けた結果、衝撃のラストに感嘆しました。この時事ネタを映画に取り入れるスピード感と行動力。すごいの一言。

女性に対する表現が酷す
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アメリカン・マーダー: 一家殺害事件の実録(2020年製作の映画)

4.0

映画全編が実際の動画のみで構成された、ドキュメンタリー。事件が起こる前に被害者自身がSNSに投稿したもの、警察が取り調べのときに撮影したもの、ニュース映像など、その数は驚くほど膨大である。

事件の詳
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.5

開始5分でぐっと心を掴まれた。全く知らない事件なのに、「そういうことか」と思わせ、登場人物やこれから語られるであろう構図を、さっとスピーディに見せてしまう。

ベトナム戦争反対運動に関わって逮捕された
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13th 憲法修正第13条(2016年製作の映画)

4.1

Black Lives Matter について何となくわかっているつもりでニュースを見ていたが、さまざまなことに気づかされた。黒人の犯罪率が高いのは、貧富の差や機会の差だけではなく、社会制度そのものが>>続きを読む

トランスジェンダーとハリウッド: 過去、現在、そして(2020年製作の映画)

4.7

「Session22」で勧められていたので鑑賞。大好きな「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」からラバーン・コックスが出ていてテンション上がったものの、その後自分が好きで見ていた作品からの問題シーンが数>>続きを読む

エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE(2019年製作の映画)

3.7

ベターコールソウル(シーズン5)の流れで、ブレイキングバッドを初回から最終回まで見直すという泥沼にハマった後に鑑賞。

何年も「あの後ジェシーはどうなるんだろう」と後日譚を想像したりしていたので、やっ
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