うさこ

トップガン マーヴェリックのうさこのレビュー・感想・評価

4.8
35年ぶりの第2作。公開数年後に見た前作も素晴らしいと言われているが、正直私は第一作目については当時も最近アマゾンで見たときも、航空シーンはわけがわからず少々退屈してしまうこともあった。今回ももしかしてそうなるのでは?と心配していたのだが全くそんなことはなし! 決まったミッションに挑戦するというストーリー上、戦闘機の動きを理解しやすく手に汗握る攻防を存分に楽しむことができた。

なによりトム・クルーズがカッコよく年を重ね、しかし「イケオジ」とも言えない若々しさで再びマーベリックとして帰ってきたことに感激してしまう。しかもあの時最大の悔いであり、一生のトラウマになったであろう親友の死にからめた新キャラたち。反発していたけれどよき仲間になっていたアイスマンとの再会など胸アツな展開で涙腺がゆるむ。

劇中、第一の奇跡、第二の奇跡という台詞があったけれど、この映画こそが奇跡としか思えない、そんな素晴らしい出来。第2作でここまで第1作を超えてくる映画ってそうそうないんじゃないかな。

強いて弱点を言えば、あえて引っ張り出してきた感のあるヒロイン、ジェニファー・コネリーは確かに美しくて絵になるんだけど、ストーリー上はいてもいなくてもどっちでもいい感じ。クルーザーのシーン、いる? 再開も、恋愛もなんか唐突。そういえば、前回のチャーリーだってなんだか唐突に出会って恋に発展していったっけ。危険な任務には、帰りを待つ女性(しかも美しい)がいてこそ盛り上がるというものなのか。

とはいえ、前回は完全添え物だった女性たちだったけど、今回は女性パイロット、フェニックスも登場していい感じでした。前回のアイスマン的な存在のハングマンもいいし、頼りなさげなボブもなにげによい。そしてルースターは本当にグースの息子なのではないかと思えて、そこでまた何度も涙を誘われるのでありました。
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