ねぇ素晴らしいさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

カルメンという名の女(1983年製作の映画)

4.2

これ一番いい。道路、波、当たったか微妙な銃撃戦でインヒアレントヴァイス。銀座の強盗みて思った感じ。

電車男(2005年製作の映画)

3.9

幸せなら手はキーボード、態度で示さないでいいよ。これのレッドロケット的最低バージョンやりたい。

セクシリア(1982年製作の映画)

3.8

ジェンダーはつねに「おこなうこと」であるが、しかしその行為は、行為のまえに存在すると考えられる主体によっておこなわれるものではない。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

3.8

物語が強いか、あるいは足りない。収束と引き換えにもたらされる甘い停滞と遅延行為。ロケットが叫び、マンティスがアビリスクに近づくその時間にカウンターアースのバイクと自動車を映画として有効に扱い、首での着>>続きを読む

クラム(1994年製作の映画)

4.0

漫画がうますぎる。いしかわじゅんを降ろして言えばこういうのをうまいというの。手元のクラムベストを開くと、暴力足太女性軍団がインテリの会議を蹂躙したり、窓枠を噛み続ける女の子の一日を描いたり、ばかくせ死>>続きを読む

ピーター・パン&ウェンディ(2023年製作の映画)

3.9

けん力が生み出した印しょうをけん力の中からズラしてみる。そうゆうことをしてはいけません、と未ぼう人は言った。そうゆう人っているんだよな。気持ちいい、それかきょう味のない方向にちがっても分からないのに、>>続きを読む

軽蔑(1963年製作の映画)

3.8

つくりが素直すぎて作家としてザコい、けどそこが魅力でもある。今回の交通事故シーンは着眼点はいいがダメージ演出が適当。

カランコエの花(2016年製作の映画)

3.7

システム的にスマートであるがそれは佇まいとしてスマートであることを意味しない。ひねくれることを忘れないで。

フルスタリョフ、車を!(1998年製作の映画)

4.8

現状『レゴムービー』と並んで人類が到達しうる最も高い一点に昇った映画か。スターリンの渦巻く腹毛以外、何もわからない。

レッド・ロケット(2021年製作の映画)

4.1

チンコからの星条旗!Khaite FW21でお試しの『ウォリアーズ』印の赤字とズーム。フロリダの記憶を引きずっていくと、小1で感じた校庭の広さが今では嘘みたいになるような感じの相対的なつつましさ。とい>>続きを読む

花火(1947年製作の映画)

3.9

これ全部メイドインワリオで再構築できます

ちはやふる 下の句(2016年製作の映画)

3.1

いささか唐突ながら『勝手に逃げろ/人生』を墓地から手札に戻したいと思います。かのスロー/ストップモーションの無邪気な使い方には頭を抱えましたが、このような花鳥風月を撮るときの大きなヒントになるように思>>続きを読む

ちはやふる 上の句(2016年製作の映画)

3.5

詠み札に耳をそばだてるほど、水ダウの30-1グランプリのせいで國村隼の声が遠のいて笑ってしまう。ご飯粒を拾って手の中に隠したつくえくんはあの瞬間に誰を演じてもいないモデルとしての軀を獲得している。

プレイタイム(1967年製作の映画)

4.6

ミッケ!!乱雑なものを乱雑なまま精巧に再現できる極感覚的な人だけがつくれるエントロピーの低いカオスというおかしな状況……ただやっぱりそれはカオスじゃなくて、特にみる人の処理能力や読み方のモード次第か、>>続きを読む

さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

3.9

ケイシーアフレックがラジオのつまみを回す。誰かの声がする。今ここで、馴染みのある声。家庭だ。ルネッサンス刑事だろう。まあまあまあ楽したいけどね。

スリ(掏摸)(1959年製作の映画)

4.0

「行くな」
「行くよ」
「行きたきゃ行け」
最短距離すぎる。

「うんざりだー!」
「落ち着きなさい」
激情的な発作の場面は避けること。

「怪しまれないように」
彼は立ち姿が生得的に怪しい。

昨日
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.9

ゴシップ誌はこの世の儚さを物語る形而上学的な雑誌だ、とミシェルオンフレ。
恋人たちの軍隊も不敗ならず……絶対的な慰め、対話にはふたりが必要だ。しかし相手を客体化して馬のクソ話をまくしたてたなら、相手は
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ダゲール街の人々(1976年製作の映画)

4.0

こうやって映ろうよっていう時間がみえる。マジックと香水屋のお母さんが軸なのか。彼女の"灰色の沈黙"が客の服をなでる!

奥様は魔女(1942年製作の映画)

3.7

流体は魔法は流体。階段滑りの天地自在が白眉で、結婚式の突風は弱く、遅かった。

その女を殺せ(1952年製作の映画)

4.1

アクションすごすぎ。”THE NARROW MARGIN”→”CHICAGO YARD LIMIT”→横切る車両から始まり、そのタイトさが全編を支配するあまりの美しさ。

13回の新月のある年に(1978年製作の映画)

3.9

制作背景にインヒアレントヴァイス性を見ることができます。家族、宗教などのコミュニティから大きく目を閉じられた彼女がふらふらしてランダムな......ふざけた出会いを経験し、それを斜めにかかった鏡で受け>>続きを読む

ルビイ(1952年製作の映画)

3.8

夫に罵られて遠回りして退場するルビイを追うカメラ。そのまま殴るかと思った。鹿狩りのポージングかっこいい。正面から戦ってはいけない。話転がしから地味に漂うサムシングワイルドな匂い。

DOOR III(1996年製作の映画)

3.8

トラックに面で轢かれてぺっこり90度いくの好きねえ。しまってあるフィギュアみたいな微妙な立ち姿も『回路』と共通。

5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

4.3

どれくらい面白いか聞いて
どれくらい面白い?
え、結構面白い。初ヴァルダだけどめっちゃヴァルダ。モノローグがロメールやゴダールに比べても圧倒的に軽くていい加減にしてって感じ。「クレオが来てくれたわ。嬉
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ボウリング・フォー・コロンバイン(2002年製作の映画)

3.9

パラノイドは本来パラノイドだからパラノイドなのではなく、むしろ自分をわざとパラノイアックな状況に追い込むばかたれだからパラノイドなのだ(格言その五)。

ドッペルゲンガー(2002年製作の映画)

4.0

上下のシチュエーションにおいては『死の谷間』の殺意よりこっちの殺意のリズムの方がすき。ばかだから

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.8

世界でいちばんスゴイ映画ではないが、毎日バスに乗ることを推奨している点で一貫してる。でも「帰ったら毎日バスに乗ろう」の一言とオナラの方がそりゃあスマート。マルチバースを謳った映画ではまだどれも混沌の度>>続きを読む

特急二十世紀(1934年製作の映画)

4.2

ずーっと嘘。こういう映画が撮れて眠ってしまえたら最高だね。列車は物語の形をしているが、映像の世紀もしくは戦争の世紀においては従来の一方向型で原因と結果があるように見える。これの系譜にあるリックアンドモ>>続きを読む

夜を走る(2021年製作の映画)

3.9

フロリダプロジェクトのアイフォーン使いじゃん