ねぇ素晴らしいさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

特急二十世紀(1934年製作の映画)

4.2

ずーっと嘘。こういう映画が撮れて眠ってしまえたら最高だね。列車は物語の形をしているが、映像の世紀もしくは戦争の世紀においては従来の一方向型で原因と結果があるように見える。これの系譜にあるリックアンドモ>>続きを読む

夜を走る(2021年製作の映画)

3.9

フロリダプロジェクトのアイフォーン使いじゃん

ヒューマンネイチュア(2001年製作の映画)

3.8

リックアンドモーティにも子育てをする回はあるけど、そんな感じで、数あるシットコムシリーズの中でエミー賞をとる傑作エピソードという趣がカウフマンの仕事にはある。

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

4.0

一方グァダニーノはジョナサンデミを完全に血肉にしてほとんど骨が見えていたよ。コンビニの温め袋であんないいシーンが撮れる。あとデヴィッドゴードングリーンがカニバグルーピーっていう配置はどういう

悪魔の毒々サーファー(1986年製作の映画)

3.8

いや結構冴えてる決まってる。なんともない時間、ナイフ刺さる股間、ミラーとか窓とか使って壮観。『I Spit on Your Grave』の流れか知らないがボートで狙うターン快感。見たかキッドとの肉のシ>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

4.0

「You ain't heard nothin' yet!」その瞬間だけトーキーに変わる。その変化が僕らに起こるときにさ、映画の中の世界はどう変わるんだろう。それまでのジャズシンガーの"日常"の空気の>>続きを読む

遠い声、静かな暮し(1988年製作の映画)

3.9

ソルティレージュは「ビヨンド」という言葉の新しい用法を見つけることに凝っている。記憶はビヨンドから突然訪れては順不同に消えていくものなんだから、そのまま映画にしなさい、と彼女は諭した。

リキッド・スカイ(1983年製作の映画)

3.6

ペイズリー柄が涙のせいで頬に写ったそのままで寝坊したような。Me & My Rhythm Boxでぶら下げてる機械。ベルリン行きマジックアワー。最後の舞踏おそろしすぎ。

僕は戦争花嫁(1949年製作の映画)

4.0

いい仕事しすぎ。アイデンティフィケーションがリフレッシュされてゾーンを彷徨う元軍人なんて重力の虹じゃないか。グラントは豚の英雄ではなく馬の尻尾。なんと豚の衣装があるのは市役所で、後にこれを着てしまった>>続きを読む

東京の闇(1982年製作の映画)

3.2

自分がフランス人だっていうのは日本で撮ってみたらわかりますよ。この通りローポジションでね、誰だろうこの小津ファンボーイと思ったらてめぇなんだな。

ヒット・パレード(1948年製作の映画)

3.9

――なぜ『ヒットパレード』を撮ったのですか?
ホークス「週給25000ドルもらったからだ。その映画のどの部分も面白いと思ったことは一度もない」

でも面白いけどね。ぱーてぃーちゃんの結成ホラ話だって何
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グレイ・ガーデンズ(1975年製作の映画)

4.0

二人といくつかの無口な訪問者だけで十分うるさいのが素晴らしい。ハエ飛んでるしテレタビーズみたいでかあいい。扉を開けて絶妙な位置にある体重計、測定結果は双眼鏡で覗きます。最初の方のファッション解説のとき>>続きを読む

浮雲(1955年製作の映画)

3.8

「あれからは蛇足だったなぁ」ってセリフの通りの二時間で、それ以外の発話をあまり聞き取ろうとせずに画面だけでウォークスルーしてしまったが、顔をみてるだけでみられた。

機動警察パトレイバー2 the Movie(1993年製作の映画)

4.0

東京ベイエリアの戦争として完璧。踊る大捜査線のスピンオフでも見た脇線や開発事業の遺物の中で表に出ることなく決着していく様子。それを幽霊と結びつけた黒沢清も好き。埋め立て地から見た東京が蜃気楼に見えるの>>続きを読む

ギフト(2000年製作の映画)

3.8

寝ぼけ眼でみたから、見上げた梢にボディが漂うショットがすごく馴染んだ。あの一瞬が全てに血を通わせてる。脚本ビリーボブソーントンなんかい。

天使のくれた時間(2000年製作の映画)

3.7

ポニョやスイスアーミーマンなどの経験ゼロベースのモンスターが世界を再定義していく以外の方法としての逆大逆転。けど彼らはバスから見える景色を本当に見た?ジェームズスチュアートが愛した世界を見たか?このよ>>続きを読む

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

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【ダンディ選手権】
第一位 三島由紀夫
第二位 三船敏郎
第三位 伊丹十三

「誰の真似もしないで話している」本当かな。そしてさすが自分が生まれた時のたらいの縁を記憶している三島のコンティニュイティ。
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ホワイト・ノイズ(2022年製作の映画)

4.2

TVのスイープ回路からのキーンという音。この音の周波数は15750ヘルツあって、ドックの場合はもうすぐだが、三十を超えた人間には聞くことができなくなるのだそうだ。ちなみにそのTVの置いてある家庭にはス>>続きを読む

獅子座(1959年製作の映画)

4.0

『黒い罠』以降はじめてうろついて見せたフィルムノワールか。キービジュアルそこを切り取るか。ルーウィンデイヴィスはギター弾きの星である海王星と、富と成功を司る木星との関係が最悪な時期の一週間に閉じ込めら>>続きを読む

狙撃者(1971年製作の映画)

3.9

『ポイントブランク』よりやさしいが同じくらい歪なパラノイアフィルム。マイケルケインがショットガンを撃たないで鈍器として振り下ろすあの動きは『バットマンビギンズ』でそのまま再演されている。九十九里浜みた>>続きを読む

はい、泳げません(2022年製作の映画)

3.5

気分・感じに注目することはできてもボディパーツの機能的なはたらきとそれが実際にどういう形に現れるのかということに再注目するのが苦手だから思う、コーチは本当にすごい。しかし犬飼わないジム通わない。決まっ>>続きを読む

ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

宮崎駿がムスカの中にいるように、ライアンジョンソンはノートンの中で仕事をしている。偽物に対して双子という都合がモノマネとパワーで挑むという図式はミステリーという安心をぐらつかせる非常に微妙な綱渡り。ど>>続きを読む

グッド・ボーイズ(2019年製作の映画)

4.0

ペイント銃とか子供がタフぶるときの奇妙さとかほぼダウンタウン物語と言っていいんじゃ。ストーリーテリングとしてコンビニエンスすぎる再登場を決めた姉ちゃんたちに背中を押されて歌うことになるのがすごくいい。>>続きを読む

絞殺魔(1968年製作の映画)

3.9

変な映画。システムから部分へ、進行状態から静止状態へ、先物取引から現物取引へ、+から−へ映画全体のフォルムは向かっていくのに精神は分裂の激しさを増して押したり引いたりカセットテープは回っているけど中心>>続きを読む

オブザーブ・アンド・レポート(2009年製作の映画)

4.0

「父さんがいなくなったのは僕のせい?」
「もちろんそうよ。愛してる」
すごすぎ。『スーパー!』と同時期で、あれよりズレ方がハードコアで怖くて、めちゃくちゃ突き放しててむしろ優しい。造形から構成のレベル
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.8

24人。スラッカーは80人でカラーで時空の連続性があって人が轢かれて移動もするからスラッカーの方が強い。

バルド、偽りの記録と一握りの真実(2022年製作の映画)

3.8

「宮さん映画残るからいいですねってどこにあるの映画。ないじゃない」そんな全部言わなくていいんじゃないの。理屈の足りなさが足りない。各場面の要らなさが足りない。中観ってそういうものか。

ハード キャンディ(2005年製作の映画)

3.6

無味な「90分間手足がバタバタ切り落とされる映画」に近いかもしれないが、台詞回しはいい仕事をしているところもあるし、メルギブの『パッション』に求めていたものが少なくともある。『エンターザボイド』より前>>続きを読む

ひみつの花園(1997年製作の映画)

4.0

子供の頭を叩いたり足によだれ吐かれたりデカケツ轢いたりしてて最高。銀行のユニフォームがキャプテンマーベル並みに熱い。大学に出発するときの『ぱん。』みたいなぶっ飛びお支度。四駆が届いたあたりで小さなこと>>続きを読む

裸足で鳴らしてみせろ(2021年製作の映画)

3.4

中盤まではいい仕事をしている。特に粉のところはいい。ところでどうしてか、男がようやく触れ合うものとして『港々に女あり』は78分、『オールドジョイ』は73分であった。アールフェルトンはどこにいる。彼を見>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

3.8

帳簿は死を扱うことを得意としますが、死自体は伝達不可能です。物語と情緒反応が残るだけであります。

魔獣星人ナイトビースト(1982年製作の映画)

2.8

主人公のルックまさか『赤い影』のドナルドサザーランドに寄せてるのか。時折挟まる一丁前に神妙な横移動。1回目の電流攻撃シーンも位置関係がまったく把握できなくてすごい。